JLPGAツアー第17戦「アースモンダミンカップ」は6月22日から4日間の日程で開催される。練習日に、みんなのゴルフダイジェスト編集部員プロゴルファー・中村修が注目したのは稲見萌寧。現地からのレポートをお届け。

稲見萌寧に復調の兆し

コロナ渦で統合された2020‐21年の賞金女王に輝いた稲見萌寧選手。2020年の東京オリンピックで銀メダルを獲得し、2021年は年間8勝を挙げその強さを見せつけました。22年は腰痛に悩まされ調子を崩しながらも2勝を挙げ、メルセデスポイントランク3位で終えました。今季は開幕戦こそ2位タイとスタートしたものの、これまで棄権を挟んで予選落ちが7回と苦しい前半戦を過ごしていました。

画像: 苦しい前半戦を過ごしてきた稲見萌寧に復調の兆し

苦しい前半戦を過ごしてきた稲見萌寧に復調の兆し

その稲見選手に復調の兆しが見えてきました。前半戦を盛り上げた山下美夢有、岩井姉妹に申ジエをを含めたトップ4に稲見萌寧が切り込んでこそ、中盤戦は盛り上がるのではないでしょうか。

オフに新しくコーチを迎え、体に負担のないスウィングを作り込んできましたが、思い描くフェードボールが安定せずにいました。試行錯誤を重ねてきた中で復調に兆しが見えてきたようです。実際に練習ラウンドについて歩くと表情も明るく、弾道もコントロールできていました。

画像: 脚を使って切り返し、振り抜きの良いスウィングにブラッシュアップされている

脚を使って切り返し、振り抜きの良いスウィングにブラッシュアップされている

ラフからのショット、グリーン周りの深いラフなど入念にチェックしながら練習ラウンドする稲見選手に声をかけると「やっとショットが戻ってきた感じです。トップから下半身で切り返して間を作り過ぎないようにしています」との答え。悪かったころに比べて上体の力が抜け、脚を使って振り抜くスウィングにブラッシュアップされていましたが、なんと昨日そのヒントをつかんだとか。できたてホヤホヤのスウィングの感触を確かめながらも、手ごたえを感じていた印象です。

スウィングだけでなく、パッティング専門の小暮広海コーチも帯同しているのでパットも調子は上々のようです。「元々パッティングスキルのレベルは高いので大きく崩れることはありませんので、少しの調整で済んでいます」と小暮コーチ。スコアの40%前後を占めるパット数を減らすことはスコアアップに直結します。海外ではパッティング専門コーチの存在は当たり前になっていますが、日本でもその存在が徐々に注目されてきていますね。

画像: 小暮広海パット専門コーチも帯同し、ショットパットともに調子を取り戻して木曜日からの初日に臨む稲見萌寧

小暮広海パット専門コーチも帯同し、ショットパットともに調子を取り戻して木曜日からの初日に臨む稲見萌寧

今大会はフェアウェイの幅はあるものの、フェアウェイとラフの間のファーストカットがなく、いきなり深いラフが待っています。ほとんどのラフはショートアイアンでしか出せないくらいの深さで、上手く脱出しないと右のラフから左のラフへと渡り歩き、スコアを崩すケースも昨年は散見されました。

フェアウェイキープとラフからのマネジメントがスコアメイクのカギになりそうです。そしてポイントランク制度が導入されていますが「アースモンダミンカップ」といえば、その高額賞金。優勝賞金5400万円、ホールインワンは各ホール800万円(期間中複数均等割り)、パー5のイーグル賞100万円(決勝ラウンドの達成者全員)と選手の目の色が変わるのもうなずけます。明日も現地からレポートをお届けします。

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