ペブルビーチの雰囲気が味わえる市営リンクスコース
いよいよ今週の木曜日(日本時間金曜)から全米女子オープンがペブルビーチで開催される。ペブルビーチは、米国ゴルフダイジェスト誌が選ぶ2023年全米グレイテストコースの12位にランクする憧れのコース。
ランキング上位のコースを見ると、1位パインバレー、2位オーガスタナショナル、3位サイプレスポイントと続き、どのコースも一般ゴルファーにとってプレーはおろか、敷地内に立ち入ることさえ許されない完全プライベートコース。そんななかにあって、ペブルビーチ・ゴルフリンクスは宿泊さえすれば、ごく普通のゴルファーもプレーできる全米ナンバーワンのパブリックコースだ。
この全米屈指のリゾートコースを共同設計したのは、ジャック・ネビルとダグラス・グラントだが、そのジャック・ネビルが設計したパシフィック・グローブというもう一つのリンクスコースがあるのをご存知だろうか。
ジャック・ネビルが設計したのは、海沿いの砂丘(デューン)地帯に作られたバックナイン。太平洋からの潮風に吹かれながら、ペブルビーチの雰囲気を運が良ければ、カリフォルニアの青空の下でプレーを楽しむことができる。コースには、頻繁に鹿やリスやウサギが出没。ときにはフェアウエイを横切る鹿にプレーを中断されることもある。
ムニシパルといわれる完全な市営コースなので、日本からの観光客でも予約なしでプレーすることができる。年々、高騰を続けるアメリカのゴルフ事情だが、現在のプレー代は83ドルから99ドル(乗用カート込み)。
ペブルビーチは、一泊1100ドルのペブルビーチの「ロッジ」か、一泊960ドルのスパニッシュベイの「イン」のどちらかに3泊以上宿泊し、さらにプレーフィー625ドルを支払わなければならない。つまり、単純計算で3500ドル(1ドル145円なら、50万7500円)以上が掛かってしまう。ただし、それだけ高価格でありながら、ずっと先まで予約が埋まっているというから驚きだ。
地元ゴルファーは、パシフィック・グローブのことを「貧乏人のペブルビーチだ」と冗談交じりに語る。ペブルビーチの雰囲気を味わえる世界屈指の穴場コースだ。