岩井千怜、今季最長297ヤード
ヨネックスEZONE GT425×ヨネックス レクシス カイザ-L
昨シーズンの平均飛距離は246.6ヤードで、、姉の明愛に5ヤードほど負けていたが、今シーズン、ここまで姉を上回る飛距離を出している千怜。
昨年から使う小ぶりヘッドはそのままに、シャフトを中調子のレクシス カイザ-Mから、先調子のレクシス カイザ-Lに変更したことが大きかったという。
ヨネックスのツアー担当者は、「操作性を第一に、自分で球筋をコントールするタイプなので、EZONE GTの小ぶりな425ccヘッドを選択しています。ここ数年、一貫して小さなヘッドを使っていますが、彼女の場合はヘッドが小さいほうがミート率が上がり、飛距離も安定するんです」
先調子シャフトに変更。リシャフトで飛距離が7ヤードアップ
「今のヘッドは昨シーズンからの継続ですが、今シーズンに入ってシャフトを先調子のレクシス カイザ-Lに変更したことで、強いドローボールを安定して打てるように変わりました。大きく飛距離がアップしたのは、このリシャフトによるものと思っています」
ヘッドのトウ側に鉛が貼り、ライ角を通常製品より2.5度ほどフラットにすることで、つかまり過ぎることを抑え、左への引っ掛けを防止。自身を持ってドローボールを打てていることが、飛距離に加えて安定した成績にもつながっているようだ。
岩井明愛、今季最長301ヤード。
ヨネックスEZONE GT450×ヨネックス レクシス カイザ-M
昨秋の東海クラシックで行われたドラコンで、295Yを記録して穴井詩に続いて2位に入り、飛ばしのポテンシャルの高さを見せた岩井明愛。妹の千怜が小ぶりヘッドを愛用するのとは対照的に、操作性よりも寛容性を重視した、大きめのヘッドを使用している。
「完成された彼女のスウィングを邪魔しないクラブ作りを心がけました。直進性の高い450㏄ヘッドを選択し、アジャスタブルポジションをややフックにすることでオートマチックにストレートボールが出るようにしています」
オートマチックな大きめヘッド。シャフトもクセのない中調子
「ソール前方に鉛を貼っていますが、プロがクラブを握った際にクラブの重さを、ヘッドの前後が均一に感じ取れるよう調整したものです」(ヨネックス・ツアー担当者)。
シャフトは先端と手元の剛性を高めて、クセなく振りやすい中調子のレクシスカイザ-M。さらにバランスを軽くして、振り抜きやすさを重視。
昨シーズンからドライビングディスタンスやFWキープ率などスタッツ的には大きな変化はないが、安定して飛距離が出せることで、今年の爆発につながったのだろう。
千怜、明愛、まとめ
ヘッドサイズは、千怜が小ぶり、明愛は大型。シャフトは、千怜が先調子でやや長尺、明愛が中調子のノーマル。フェースアングルとライ角も、千怜がフラットなライ角で逃がし系、明愛はフック気味フェースアングルのつかまえ系。
妹の千怜は、ドローボールを軸に球筋を操作するタイプ、姉の明愛は、オートマチックなストレートボールで攻めるスタイル。プレースタイルの違いが、ドライバーのスペックにもそのまま表れていた。