ライバルプレーヤーたちも手放しで称賛!
シニアメジャー最多の12 勝目。72 年にプロ入りして以降、彼ほど息の長い選手はいない。「シニア入りしたころは、トップ5か10 くらいの選手になれればいいと思っていた。まさかこんな記録を作れるとは」と感無量の彼を、ライバルたちは尊敬のまなざしで見つめる。
50 代の“若手"が有利のシニア界。だがランガーは60 歳を超えてから13 勝を挙げ、最年長優勝記録を5回更新してきた。「21 歳の彼と現在の写真を並べて見てくれ。シワは増えたけれど、体形は一緒!」と感嘆の声を上げるのはP・ジェイコブセン。
ドイツの後輩A・チェイカは、「ゴルフに向き合う姿が素晴らしい。コースで見ないと思ったらランニングマシンの上にいる。誰もがランガーになりたいと思っています」。
ほかにもライバルたちは手放しで称賛。「もの凄い精神力の持ち主」(R・グーセン)。「戦い続けたいという意欲が凄い。モチベーションを保ち続けられるのが強み」(J・ハース)。「我々が休んでいる月曜日に彼はコースにいる。まったく迷惑な人です(苦笑)」(S・フレッシュ)。「プレーする準備が彼ほど整っている人はいない。簡単そうで皆ができないことを熱心にやり続けられる」(L・マイズ)。「彼の人生は神とゴルフと家族への信仰、この3つでできている」(T・トールズ)。正しい食生活で体を鍛え、雨の日も風の日もコースに立つ。強いゴルファーは努力するから強いのだ。
ちなみに日本勢は藤田寛之が47 位タイ、深堀圭一郎が57 位タイで終戦。兼本貴司は過酷なコースで初日82 を叩いたが、2日目に盛り返し予選突破。結局65 位タイに終わったが、「痛めつけられてもまた出たい」と前を向いた。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年7月25日号「バック9」より