8月18日から3日間の日程で開催される「CAT Ladies」。プロアマ大会が行われた大箱根CCからみんなのゴルフダイジェスト編集部員プロゴルファー・中村修がレポートをお届け。

プロアマ大会は曇り時々晴れの天候でスタートしました。台風の影響もあり、移動で苦労した話をあちこちで聞きながら、練習グリーンを見てみるとクリーブランドのパターを発見。使用していたのは山下美夢有選手、ダンロップのツアー担当・鎌田将太さんによると、エビアン選手権の前週に問い合わせがあり、そのまま注文したモデルとのことです。

ダンロップから2023年モデルとして発売されている「フロントライン エリートパター」シリーズ5モデルですが、エビアン選手権の3日目と4日目、AIGオープン(全英女子OP)では初日から、山下選手が使用したというので取材しました。

画像: 2023年3月発売のクリーブランド「フロントライン エリートパター」シリーズの5モデル。共通するのは30グラムあるフェースインサートとフェースミーリング、トウ・ヒール側のソールに搭載された各15グラムのウェート

2023年3月発売のクリーブランド「フロントライン エリートパター」シリーズの5モデル。共通するのは30グラムあるフェースインサートとフェースミーリング、トウ・ヒール側のソールに搭載された各15グラムのウェート

山下選手が実戦投入したのは「フロントライン エリートパターRHO」というショートスラントネックの形状に見覚えのあるモデルです。形はどのパターメーカーも似たモデルを市場に投入するのはよくある話ですが、形状にメリットを感じながら、素材やウェート搭載位置、インサートなどで差別化を図りオリジナリティを表しています。

画像: 山下美夢有が実戦投入した「フロントライン エリートパターRHO」

山下美夢有が実戦投入した「フロントライン エリートパターRHO」

この「フロントライン エリート」のシリーズは、フェースに30グラムのタングステン素材を組み入れたインサートを搭載し、更にフェース寄りのトウ・ヒール側のソールに各15グラムのウェートも搭載しています。そのことによって芯を外したオフセンターヒット時の方向性を高めるといいます。

フェースのミーリングも独特の溝が施されていて、打点のズレによって変化するボールスピードの均一化にも寄与してるとツアー担当の鎌田将太さん。タングステン素材のインサートの打感も山下選手は気に入って投入に至ったといいます。

画像: 打点のズレによって変化するボール初速を均一にするというフェースミーリング

打点のズレによって変化するボール初速を均一にするというフェースミーリング

今日のプロアマ大会では、ブレードタイプの「フロントライン エリートパター1.0」ともう1本他メーカーのパターを持って出たようですが、明日の初日はどちらのモデルがバッグインされているか注目したいと思います。

画像: 山下美夢有が現在テスト中のブレードタイプの「フロントライン エリートパター1.0」

山下美夢有が現在テスト中のブレードタイプの「フロントライン エリートパター1.0」

モデルに共通するもう一つの特徴は、フェースの厚みを、21.35ミリというボールの直径の半分にしたところ。そうすることによって、ボールに引いたラインとパターヘッドのサイトラインが一直線になりやすく、方向性を取りやすいというもの。確かに構えてみるとマークや線を引いたボールとサイトラインを合わせやすく、特にショートパットでは安心感につながりそうです。

画像: フェースの高さを21.35ミリというボールの直径の半分にしたことで、ボールに引いた線とサイトラインを真っすぐに合わせやすいという

フェースの高さを21.35ミリというボールの直径の半分にしたことで、ボールに引いた線とサイトラインを真っすぐに合わせやすいという

国内女子ツアーでは「オデッセイ」に続いて「テーラーメイド」、「ピン」の使用率が高い状態が続いています。男子ツアーでは「スコッティ・キャメロン」の使用率が高いのですが、そこにはサポートするメーカーの体制も影響しています。シャフトの長さやロフト、グリップの種類などテストを続けながら自分の好みに調整していくためにはメーカーのサポートは欠かせません。

山下選手が投入したクリーブランドの「フロントライン エリートパター」はしっかりとした打感に方向性を重視した前重心という特徴を持たせています。実際にグリーン上で転がしてみたいモデルです。

今週は米ツアー参戦中の勝みなみ、海外メジャーから帰国した西郷真央、山下美夢有、岩井明愛、前年優勝の岩井千怜選手らのポイントランク上位陣も勢ぞろいしています。明日も現地からのレポートをお届けします。

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