NEC軽井沢72で初優勝を飾った菅沼菜々。初優勝の心境はどうだったのか? 優勝の2日後に
本人から話を聞いてみた。
画像: 2000年2月10日生まれの菅沼菜々。昨季はトップ10入り回数15回を数え、メルセデスランキング8位の好成績を収めた(Photo/Shinji Osawa)

2000年2月10日生まれの菅沼菜々。昨季はトップ10入り回数15回を数え、メルセデスランキング8位の好成績を収めた(Photo/Shinji Osawa)

軽井沢72ではPWのキャリーが15Y伸びた!

GD ツアー初優勝、おめでとうございます。心境に変化はありましたか?

菅沼 実はまだあんまり実感がないんです。優勝後からライン(メール)はめちゃめちゃきました。インスタのDMもたくさん。そういうことでいえば、優勝したんだぁって思いますけど、自分としては正直、そういう感覚がなくて……。

GD ラインやDMはすべてチェックしたのですか?

菅沼 全部見ました。ラインは2日かけてすべて返信しましたよ。自宅にお花とかがたくさん届いて、お父さんがびっくりしていました。

GD プロ6年目で悲願の初優勝。ここまでの道のりは長かったですか?

菅沼 早いという感じはないので、長かったのかなって思います。去年が良かっただけに勝ちたかったというのがあったし、時間はかかりましたね。ですが、長かったからこそ、ファンが増えたと思っていますし、たくさん応援してもらえたと思っています。

GD 今回の優勝、その勝因はどこにありましたか?

菅沼 去年もそうだし、今年もなんですけど、どうしても気負ってしまうんです。去年はいい位置でプレーすることが多かったですからね。その結果、空回りしている自分がいたんです。気持ちが上手くコントロールできなくて、イライラしてしまうこともありました。でも、今回の優勝は気負うことなくプレーできました。楽しんでやれたことが、本当に良かったと思います。実際、めちゃめちゃ楽しく回れましたから。

GD ギャラリーの応援は、力になりましたか?

菅沼 めちゃめちゃなりました。私は東京出身ですから、関東の人がたくさん応援に来てくれました。タオルを掲げてくれたり、声援を送ってくれたことで、大きな力をもらえた気がします。

GD 今オフ、集中して取り組んだテーマがあるそうですが、教えてください。

菅沼 100ヤード以内の精度アップです。コントロールショットが苦手なわけではないのですが、距離の調整をもっと細かくできるように練習しました。それとショットを20ヤードの幅に収める練習も。今大会はドライバーが左右に散っていたのですが、ラフからでもグリーンをしっかりとらえられたのは、オフの練習の成果だと思います。あと、私がゴリラだったこともあるかな……。

GD ゴリラだった?

菅沼 軽井沢72は標高が高いのでボールが飛ぶんですけど、今回のアイアンはいつも以上に飛んでいたんです。そういう状態を私はゴリラって呼ぶんですけど、アイアンの飛距離が1~2番手変わるので、ショートアイアンでグリーンが狙えたんです(PWで普段はキャリー125Yなのが軽井沢では140Yだった)。

GD オフは具体的にどんな練習をしたのですか?

菅沼 フジ天城GC(静岡)で練習していたのですが、午後になると1ホール貸し切りで練習をさせてもらえたんです。実際のホールで練習ができたので、より実戦的な感覚が身に付けられたと思っています。ホールを貸し切るなんて、なかなかできないこと。恵まれた環境でした。本当に感謝しかないです。

GD NEC軽井沢72では、得意のパットがよく決まっていました。

菅沼 去年と比べると今年はパットの調子が今ひとつでした。ただ今回はグリーンが読みやすかったんです。ラインの見え方とタッチが上手くかみ合ってくれた感じでした。長いパットも含め、よく入ってくれたと思います。

GD アイドルのようなゴルファーを目指すと公言していますが、怒らないようにプレーするのは難しくないですか?

菅沼 簡単ではないです。自分のゴルフにイラッとすることって誰にでもあるはずです。私は怒ってもそこまで表情に出ませんが、自分ではよくわかります。だからこそ、笑顔でいようって意識するんです。ゴルフは技術もマネジメントも不可欠ですが、私は笑顔で楽しくプレーすることが、いちばん大事だと思っています。とくに私は気持ちで変われるタイプなのかなって思います。

GD 次は2勝目が目標でしょうか?

菅沼 早めに2勝目を挙げたいです。今年の目標は初優勝でしたが、それと同じように複数回勝ちたいって思っていました。だから3勝したい!

※週刊ゴルフダイジェスト2023年9月5日号より

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