残り3試合でLIVの個人タイトル獲得を目指すキャメロン・スミス
移籍後初優勝を目指したフィル・ミケルソンと最終組を回ったスミスは、4打のリードを生かし通算12アンダーで圧勝。
CEOのグレッグ・ノーマンやトランプ元大統領らに見守られ、シャンパンシャワーで自らの勝利を祝福した。
思えば1年前、PGAツアーのプレーオフシリーズ初戦で優勝争いを演じ、年間王者を引き寄せる絶好のチャンスをつかんでいたスミス。しかしLIVにくら替えするのでは? という噂が流れ、結局ポイントランクも19位に終わっている。
ザ・プレーヤーズ選手権と全英オープンというビッグタイトルを1シーズンで獲得したスミスの移籍は現実となり、周囲の批判にさらされた。あれから12カ月、スミスはLIVの顔となった。
年間チャンピオンを決めるポイントランクは今季3勝のテーラー・グーチを抜いてトップ。
まだ29歳のスミスは、残り3試合でLIVの個人タイトル獲得を目指している。
「ここ数年PGAツアーでも良い成績を残してきましたが、今年ほどシーズンを通して安定したゴルフをした記憶はありません」
その言葉通り、11試合のLIVイベントに参加し、トップ10に7回入ったほか、全米プロで9位タイ、全米オープンでは4位タイの好成績を収めてきた。
今回優勝賞金400万ドル(約5億8000万円)を上積みしたことで、今季スミスが獲得した賞金総額は1500万ドルを超え、日本円でおよそ22億円に達した。
シーズンが開幕したのが2月末。この額を半年足らずで稼ぎ出したのだから恐れ入る。
いっぽうのミケルソン、初優勝はお預けとなったうえ、大会前には大物ギャンブラー、ビリー・ウォルターズの著作の抜粋が公表され、ミケルソンが過去30年間で10億ドル(約1450億円)以上を賭けたという話題が報じられた。
スミスの22億円がかすむほどのギャンブルの話題にファンは興ざめ!?
※週刊ゴルフダイジェスト2023年9月5日号「バック9」より