レギュラーツアーではまだ無名だが、今季、ABEMAツアーのジャパンクリエイト in 福岡雷山と、南秋田CC みちのくトーナメントで連続優勝、レギュラーのJAPAN PLAYERS by サトウ食品も9位に入り、今後注目したい若手のひとり。ウッド類とパターがキャロウェイで、アイアンとウェッジは鍛造アイアンの名産地、兵庫県市川町の藤本技工製だ。
画像: 藤本技工の101CBノーメッキアイアン。5I~8IがキャビティのCBで、9IとPWは101MB。全番手とも通常のヘッドよりも約5グラム軽量に仕上げた生源寺プロト。軽いぶんヘッドスピードが上がって、スピンを強くかけられるという

藤本技工の101CBノーメッキアイアン。5I~8IがキャビティのCBで、9IとPWは101MB。全番手とも通常のヘッドよりも約5グラム軽量に仕上げた生源寺プロト。軽いぶんヘッドスピードが上がって、スピンを強くかけられるという

アイアンはスピンを増やしたいから約5グラム軽い特注ヘッド

「最初は地元工房のオリジナルウェッジを使っていましたが、それを作っていたのが藤本さんでした。ウェッジもアイアンも直接作ってもらおうと兵庫の会社へ行ったんです。最初はヘッド重量が通常よりもマイナス10グラムのヘッドをお願いして、用意していただきスタートしました。通常の7Iは270グラムでしたが、260グラムで作ってもらったのです。ただ、さすがに軽すぎて重量265グラム、バランスはC9で決まりました。それを基準にアイアンからウェッジまですべて同じバランスで作ってもらったので、全番手、同じ振り感で打てます」(生源寺・以下同)

「アイアンを軽くしたのは理由があって、自分は球が高くないので、代わりにできるだけスピンが欲しい。それにはヘッドスピードが大事なので軽量仕様をお願いしたわけです。すべてノーメッキにしてもらったのも、スピンをかけやすくするため。これは結果論ですが、ノーメッキはラフからのフライヤーが減った気がして、それも良かった」

画像: しょうげんじ・たつのり。1998年5月生まれ。山口県出身。名字の生源寺は天台宗の開祖・最澄、誕生の寺が由来。2020年プロ入り。今季、ABEMAツアーで優勝2回。レギュラーツアー後半戦の活躍に注目

しょうげんじ・たつのり。1998年5月生まれ。山口県出身。名字の生源寺は天台宗の開祖・最澄、誕生の寺が由来。2020年プロ入り。今季、ABEMAツアーで優勝2回。レギュラーツアー後半戦の活躍に注目

「5I~8Iはキャビティ、9IとPWがマッスルバックですが、どちらも同じ金型から作られているので、構えた際の見た目は同じ。当初はPWまですべてキャビティでしたが、ショートアイアンは距離感をもっとコントロールしたいと思い、マッスルバックで仕上げてもらいました。一般的ヘッドより約5グラムマイナスなので、各番手1グラム単位で鉛を貼って最終調整してあります」

製造元の藤本技工にも聞いてみると、「生源寺くんのリクエストは、軽量ヘッドに加えて、ヘッドが"面"のイメージで見えることでした。だから全体の丸みを落としてヒールは高め。フェースを強く返さず、面で動かしやすいように、少しグースネックで性能自体はつかまりのいいヘッドです」(藤本技工)。5Iの上は中空ヘッドのスリクソンZX MkⅡユーティリティアイアン。

画像: 4UはスリクソンZX MkⅡユーティリティアイアン。シャフトはフジクラの新シャフト、トラビルを挿す

4UはスリクソンZX MkⅡユーティリティアイアン。シャフトはフジクラの新シャフト、トラビルを挿す

ドライバーはライ角が1度アップライト。つかまえて飛ばす

ドライバーはキャロウェイのパラダイムX。「パラダイムXはライ角がアップライトなドライバーですが、ボールをしっかりつかまえて飛ばしたいので、さらに1度、アップライトにしています。トレーニングと、このクラブで昨年よりも20ヤード飛距離が伸びています」(生源寺)

画像: 1WはパラダイムX。もともとつかまりのいいヘッドだが、ライ角をさらに1度アップライトにして、ボールを確実につかまえて飛ばしていく。シャフトはベンタスブラック

1WはパラダイムX。もともとつかまりのいいヘッドだが、ライ角をさらに1度アップライトにして、ボールを確実につかまえて飛ばしていく。シャフトはベンタスブラック

3Uは、ウッドに近い形状で高さも出るAPEX UW。ロフトは19度、シャフトはベンタスブルー。240ヤード前後を狙うクラブ。

画像: ウェッジも藤本技工。フェースの「面」で運び打てるよう、ヒールはやや高め。リーディングエッジもストレートのイメージだ

ウェッジも藤本技工。フェースの「面」で運び打てるよう、ヒールはやや高め。リーディングエッジもストレートのイメージだ

50度・56度・60度のウェッジも藤本技工。アイアンの流れで、リーディングエッジが直線的な"面"がイメージできるヘッド形状。こちらもバックフェースに鉛を貼って、重さを調整している。パターはオデッセイの角型マレット、 ホワイトホットOG 7CHを使う。「パターはクランクネックとフェースバランスが好み。スラントネックやダブルベントも使いましたが、気付くとハンドファーストが強まって距離感が合わなくなっていて、その点、クランクネックは手元の位置が常に安定するんです」

画像: ホワイトホットOG 7CH。打感が軟らかく、推進力が強いこのパターでAbemaツアー2連勝

ホワイトホットOG 7CH。打感が軟らかく、推進力が強いこのパターでAbemaツアー2連勝

“つかまるクラブ”でラインを出す14本
1W/パラダイムX(9度)・ベンタスブラック(6X)
3W/パラダイム(15度)・ベンタスブルーTR(7X)
3U/キャロウェイAPEX UW(19度)・ベンタスブルー(8X)
4U/スリクソンZX MkⅡユーティリティアイアン(22度)・トラビル105(X)
5I~8I/藤本技工101CBプロト・N.S.プロ モーダス³システム3ツアー125(X)
9I~PW/藤本技工101MBプロト・N.S.プロ モーダス³システム3ツアー125(X)
AW・SW・LW/藤本技工101TWプロト・N.S.プロ モーダス³ウェッジ125(X)
PT/オデッセイ ホワイトホットOG 7CH
BALL/スリクソンZスター(“GENJI”のネーム入り)
※スペックは編集部調べ(8月28日時点)

※週刊ゴルフダイジェスト2023年9月5日号より(PHOTO/Shinji Osawa、Tadashi Anezaki)

This article is a sponsored article by
''.