国内女子ツアー「ニトリレディス」(小樽CC)は第4ラウンドが悪天候により中止となり、前日まで首位に並んでいた3選手によるプレーオフで決着。地元・北海道出身の菊地絵理香が1ホール目で申ジエ、岩井明愛を下し、今季初優勝を手にした。菊地は5度目のプレーオフで初めての勝利。通算では6勝目となったが、これまで一度もシーズン複数回優勝は達成しておらず、残りのシーズンで自身初の年間2勝目を目指す。
画像: 「ニトリレディス」で通算6勝目を挙げた菊地絵理香。地元・北海道での優勝は2度目(撮影/大澤進二)

「ニトリレディス」で通算6勝目を挙げた菊地絵理香。地元・北海道での優勝は2度目(撮影/大澤進二)

昨年北海道で初優勝して「地元というプレッシャーを感じなくなった」(菊地)

全選手が悪天候に翻弄された一日だった。

前日から荒天が予想されていたため、第1組は午前6時30分にスタート。順調にプレーが進んでいたが、午前10時26分に雷雲接近により中断。再開されないまま、午後1時に第4ラウンドの中止が決定した。

中断時点で申ジエとともに首位に立っていた上田桃子にとってはあまりに不運な結末だった。その後、天候の回復を待って行われたプレーオフの開始は午後3時30分。中断からは5時間以上が経過していた。

プレーオフは17番パー3で行われ、最初にティーショットを打った申は右上5メートルのバーディチャンス。

菊地はグリーン手前へショート、岩井明は左手前のバンカーで目玉となった。

この時点では圧倒的に優位と思われた申ジエだったが

「練習グリーンが重かったので、そのイメージで打ったら予想以上に速くてびっくりしました」

とバーディパットを2メートル以上オーバーして3パットのボギー。

2メートルを沈めてパーをセーブした菊地に凱歌が上がった。

昨年の「大東建託・いい部屋ネットレディス」に続き、今年も地元で優勝の菊地は

「昨年、勝ててからあんまり地元というプレッシャーを感じなくなって、いい意味で気楽に臨める部分が出てきたかな」

今年はホステスプロでもあった7月の「ミネベアミツミレディス北海道新聞カップ」でも2位タイと地元で強さを発揮。

「意外と洋芝が好きなのかなと思えてきたのでまた頑張れると思います」

と来年も北海道での活躍を誓った。

画像: 過去4戦全敗の苦手なプレーオフに臨む菊地(撮影/大澤進二)

過去4戦全敗の苦手なプレーオフに臨む菊地(撮影/大澤進二)

プレーオフはこれまで4戦全敗。

中止となった第4ラウンドでは8番を終えて、5位タイに後退していたが

「9番で1メートルぐらいのチャンスにつけたところで中断だったので、まだ2打差だったし、チャンスが残っていると思っていました。プレーオフは苦手だし、絶対にやりたくない。決まった時はマジで嫌だなと……」

それでも、17番への送迎のカートは先頭の一台に意識して乗り込むなど、なんとか自分を鼓舞し続けた。

3年連続となる1勝目を手にした菊地は

「優勝してホッとしてしまう部分が多いので、年間2勝、3勝とできないのかなと思います。今回は本当にラッキー。もう1試合、勝ちたいではなく、勝ちに行く気持ちで臨まないと厳しいと思います」

今週は欠場し、次戦は過去7度トップ10入りを果たしている「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」(9月7~10日)。

決意も新たにどちらも自身初となる国内メジャータイトルと年間2勝に挑む。

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