大西洋を挟んだアメリカとアイルランドでイギリスが誇るフィッツパトリック兄弟が躍動。兄マシューはBMW選手権で、弟アレックスは欧州ツアーのISPS HANDAワールド招待で準優勝した。
画像: 4月に行われた米男子ツアーのダブルス戦、チューリッヒクラシックでプレー中のアレックス(写真上)とマシュー・フィッツパトリック

4月に行われた米男子ツアーのダブルス戦、チューリッヒクラシックでプレー中のアレックス(写真上)とマシュー・フィッツパトリック

フィッツパトリック兄弟いわく「性格は正反対」

ダブル優勝とはならなかったが、ともに2位の好成績。最終日を首位タイで迎えたマシューは61をマークしたビクトル・ホブランに逆転を許し2位タイにとどまったが、ポイントランク40 位から10 位に浮上。トップ30 圏外から唯一最終戦進出を決める勝負強さを発揮した。

一方、アレックスは終始上位をキープしたが、一歩及ばず単独2位。欧州の下部ツアーで8月6日に優勝した勢いそのまま、レギュラーツアーでのキャリアベストを記録した。

2人が有名になったのは22年の全米オープン。兄のメジャー優勝の瞬間、本人以上に興奮した弟の姿が繰り返し放映され、一躍時の人に。当時アレックスはウェイクフォレスト大を卒業したて。直後の22 年6月に世界アマチュアゴルフランキング4位でプロに転向した。

そして今年の全英オープンの予選会を突破し、兄弟出場が実現。兄が10年前に勝った全米アマではキャディを務め、自身の同大会の最高位は4位と常に兄の後塵(こうじん)を拝し、どこにいても「マシューはどこ?」「お兄さんは元気?」と聞かれてきた弟だったが、全英では立場が逆転。3日目アレックスは9位タイとリーダーボードの1枚目に名を連ね、初メジャーの成績は17 位タイ。41 位タイに終わった兄に4打差をつけた。

本人たちに言わせると、性格は正反対。「僕は几帳面だけれど弟は違う」。プレースタイルもドライバーとパターでスコアを作っていく兄に対し、弟の生命線はショートゲーム。そんな彼らがよく聞かれるのは、「最終日最終組で優勝争いしたい?」という質問。「考えただけで悪夢だね」と笑うマシューだが、これまで兄の陰に隠れてきた弟は“兄超え"が目標とか。

いずれどこかで兄弟の直接対決が見られるかも!?

※週刊ゴルフダイジェスト2023年9月12日号「バック9」より

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