欧州女子ツアーのKPMGアイリッシュオープンで「まさか」なアクシデントが起きた。プレーオフ進出を決めた選手、アン・ヴァンダムが悲劇に見舞われてしまったのだ。
画像: KPMGアイリッシュオープンのプレーオフ1ホール目に、思いもよらないアクシデントに見舞われたアン・ヴァンダムとドライバー(Photo/Getty Images)

KPMGアイリッシュオープンのプレーオフ1ホール目に、思いもよらないアクシデントに見舞われたアン・ヴァンダムとドライバー(Photo/Getty Images)

エースとサブ、両方のドライバーが同じ週に破損

同ツアー5勝を誇るオランダ出身のA・ヴァンダムが通算12 アンダーで三つ巴のプレーオフに進出したとき、実績やゴルフの調子からして6勝目は目前と思われた。

ところがクラブハウス前からサドンデス1ホール目となる18番ティーにカートで向かう際、思いもよらないアクシデントに襲われた。

オフィシャルがカートを運転し、ギャラリーロープの下をくぐろうとしたとき、キャディバッグがロープに引っかかり、カートから勢いよく落下。急いでバッグを拾い上げたものの、ドライバーのシャフトが折れてしまったのだ。

ショックを隠せないヴァンダム。というのも、実はこのドライバー、普段彼女が使っているエースドライバーではなかった。この大会に移動する際、航空会社の不手際でエースのドライバーはすでに破損しており、カートから落ちて折れたドライバーはバックアップ。つまりエースとサブ、両方のドライバーが同じ週に破損してしまったのだ。

プレーオフ1ホール目では当然ドライバーではなく3番ウッドでティーショットを放ったのだが、ヴァンダムのショットは3人のなかで一番飛んでおり、ツアー屈指の飛ばし屋の面目躍如。

それでもドライバー破損の精神的ダメージが大きかったのか、3.5メートルのバーディパットを外し、相手の1人がバーディ。さらにデンマークのS・T・ソンダブがスーパーイーグルをマークし、ツアー初優勝に輝いた。

4年前、古江彩佳が優勝争いしていた日本女子アマ選手権の最終日、JGAの理事がカートの運転ミスで古江の3番ウッドを破損してしまった事件があった。

そのショックで古江は5位に終わり、大粒の涙を流したもの。苦い体験を乗り越え、古江はLPGAツアーの“顔"のひとりとして活躍している。不運続きだったヴァンダムの今後に幸あれ! 

※週刊ゴルフダイジェスト2023年9月26日号「バック9」より

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