19年の全米オープンチャンピオン、ゲーリー・ウッドランドが脳腫瘍を取り除く手術を受けていたことがわかった。
ポイントランクは94位で、来季の出場権は確保している
9月19日、本人のSNSアカウントにチーム"GW"とタグ付けされた投稿があり、
「本日長時間に及ぶ手術を受け、腫瘍の大部分を取り除きました。現在彼は安静にしています」
8月の終わりに脳腫瘍と診断されたウッドランドは当初、投薬による治療を試みたが、複数の専門家に相談した結果、最終的に手術が最善であるという結論に達し、腫瘍除去に踏み切った。
ツアー4勝、39歳ウッドランド最大の勲章は、ペブルビーチGLで開催された全米オープンでブルックス・ケプカを破り栄冠に輝いたこと。
それが最後の優勝だが、今季も出場24試合中18試合で予選を突破し、ベスト10入り2回。ポイントランクは94位でプレーオフ進出は逃したが、来季の出場権は確保している。
彼はまたスペシャルオリンピックス(知的障害者のオリンピック)の選手であるダウン症の少女エイミー・ボッカステッテさんとの交流でも有名。
19年のWMフェニックスオープンの舞台TPCスコッツデールでウッドランドと1ホールをプレーしたエイミーさんは、パーでホールアウトし喝采を浴びたが、一緒に回ったウッドランドは
「大勢の前で彼女が成し遂げたことは驚異的でした。僕は誰かをこれほど熱心に応援したことはありません」
と語り、少女を抱きしめた。
一連の行動はウッドランドの人柄を象徴しており、ファンの心をつかんだ。そんな心優しい大男の闘病を見守る家族は、「プライバシーを尊重してほしい」とし、「彼が回復への道を歩き始めるなか、皆さんの思いと祈りに感謝します」と綴っている。
一刻も早い回復を祈るばかりだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月17日号「バック9」より