先週の「スタンレーレディス」を18位で終えていた稲見萌寧選手ですが、8年ぶりにアイアンを新調しミズノ「ミズノプロ243」へとスイッチ。54ホール中52ホールをパーオンする圧倒的なショットの精度を持っていました。パターも2019年以来のスイッチをしていましたが、爆発せずに終わったことで、今週はテーラーメイド「トラス」に戻して臨んでいました。
今週のキャディはパットコーチの須藤大和コーチとコンビを組んだこともあり、見事に作戦がハマったようです。約1年ぶりの今季初優勝に向け上々の滑り出しです。
米ツアーから一時帰国し、3連覇を狙う古江彩佳選手は、ショットに精彩を欠きイーブンパー44位タイ、先週6年ぶりの優勝を飾った森田遥選手は4アンダー8位タイで終えています。
初日に注目したのは、プロテスト二次予選をトップ通過している都玲華選手。アウトコース8時30分、安田祐香、木村彩子選手との組合せで注目組の一つとしてスタートしました。
出だしはボギー、ダブルボギーと緊張のせいもあってバタつきましたが、5番、7番をバーディとするも9番はボギーとし前半は38。後半は3バーディ2ボギーの35、トータル1オーバー60位タイで終えました。
ラウンド後に話を聞くと「アウトコーススタートで組合せしていただき、活躍中のプロとのプレーだったので大きな歓声が嬉しかったです」と2000人を超えるギャラリーの前でのプレーにプロとして参戦する日を待ち望んでいるようです。
167センチの身長から放つドライバーの飛距離も250ヤードを越えていましたが、得意なクラブはアイアンとのこと。朝の練習場では、傾斜のついたマットを置いてボールを打っていたのでその効果を聞いてみました。
「右肩が下がってフェースが開くクセがあるので、マットの傾斜なりにクラブを下ろす意識で練習しています」(都玲華)
昨日の夕方も同じ光景を見かけていましたが、クラブを常に自分の前面に位置させながらフェースを開かずに下ろす素振りを繰り返しながら、マットを置いたままボールを打っていました。傾斜なりのダウンブローで打つとてもいい練習法だと思いました。
実際のスウィングを見てみても、スウィング中にフェースの開閉を少なくし、インパクトでも右足のかかとが浮かずにしっかりと足の力を使ってクラブを振れていました。現在のカットラインはイーブンパーなので、明日はスコアを伸ばして予選通過を目指します。
レギュラーツアーの大舞台で最終日までプレーすることはプロテスト合格に向けて自信になることでしょう。
上位陣を見ると、首位タイにパットが復調してきた岩井千怜、1打差に出だしから5連続バーディで一時7アンダーまで伸ばした神谷そら、ショットに復調の兆しが見られる川崎春花、4バーディノーボギーでプレーした、山下美夢有、永井花奈と続きます。
明日も好天で風も穏やかな予報なので、グリーンは硬く速さを増すコンディションになりそうです。深いラフを恐れず、強い気持ちでピンを攻める選手がスコアを伸ばすことでしょう。