個人&チーム両方で勝ったのは、パドレイグ・ハリントン以来2人目
欧州ツアーの「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」は荒天により54ホールに短縮され、決着が月曜日にもつれ込んだ。セントアンドリュース、カーヌスティ、キングズバーンズという名門リンクス3コースを舞台にプロアマ形式で行われた同大会。
36時間で1カ月分に相当する雨量を観測したため、3日目となる日曜までに36ホールしか消化できず。月曜は、最も状態が悪かったカーヌスティでショットガンスタート、他の2コースも2ウェイスタートとなった。
そんななか、圧巻のプレーを見せたのがライダーカップで欧州チームの勝利に貢献したマシュー・フィッツパトリック。
母・スーザンさんとのペアでチーム戦を5打差で制したうえ、個人でも3打差の圧勝を飾り、ツアー通算9勝目。個人&チーム両方で勝ったのは、パドレイグ・ハリントン以来2人目となった。
「メジャーチャンピオンになれば、この大会でパートナーを指名することができる。昨年全米オープンに勝ったとき、ここで母とプレーする夢が叶うと喜びました。どの優勝を忘れても、この勝利だけは決して忘れません。これ以上うれしいことはない」
と声を上ずらせたフィッツパトリック。
チーム戦Vの通算35アンダーに大きく貢献したスーザンさんは、史上2人目の女性チャンピオン。
「素晴らしい1週間でした。偉大なコースでのプレーを思う存分楽しみました」
と息子を誇らしげに見つめ、息子も
「母のプレーのほうがずっと良かった」
ところで全てのホールから同時刻にスタートするショットガンスタートはLIVの専売特許だと思っていないだろうか。
実は荒天が多いリンクスでは、この方式が採用されることもある。
今大会では強風に見舞われた18年と、荒天だった昨年もショットガンスタートが実施された。
ちなみに日本勢は比嘉一貴が67位タイ、川村昌弘が84位タイに終わっている。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月31日号「バック9」より