主催者推薦によりPGAツアーの「シュライナーズチルドレンズオープン」に女子ゴルフ界のスター、レキシー・トンプソンが参戦。予選突破はならなかったが、各方面から「素晴らしい」「招待して大正解」と称賛の声が上がっている。
レキシ―の組のギャラリーが一番多かった
大会前は一部から、「今のPGAツアーは話題作りをしなくても十分な人気がある。なぜいまレキシー?」と否定的な意見もあったが、第2ラウンドに69をマークすると批判の声は収まり、男子プロからも健闘を称えるコメントが。
連覇を達成したトム・キムは、「彼女と同じ組で回ったら焦っただろうね。僕は飛ぶほうじゃないし、彼女の飛距離は文句なく凄い」。平均飛距離301.2ヤード(大会中)、最長316ヤードのレキシーに尊敬の眼ざしを向けた。
前週優勝のルーク・リストも、「彼女が男子の試合に挑戦したことで少女たちの目標を押し上げた」。「レキシーの組のギャラリーが一番多かった。彼女を招待して正解。今後もっと男子の試合から声がかかるだろうね」というのはマイケル・キム。
「この舞台に立てるだけで光栄。次世代の子供たちに、限界を打ち破って夢を追いかけることの素晴らしさを伝えたい」と言い、男子の試合に挑戦したレキシーは試合後に胸を張った。
主催者が子供のための病院ということもあり、会場には大勢のちびっこギャラリーが集まり、「ゴー、レキシー!」の大歓声。それに笑顔で応え、快く記念写真に応じたLPGAツアー11勝のレキシー。予選は通れなかったが、パー4でワンオンに成功し、バーディを奪うなど見せ場を作った。
女子ツアーのコースセッティングは彼女にとって短く、ドライバーを持つ機会が少ない一方で、PGAツアーでは毎ホール打てる。それも彼女の笑顔の理由だった。この活躍にLIVゴルフも食指を動かしているとか。
28歳の男子ツアーデビューは大成功だったようだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年11月7日号「バック9」より