LPGA(米女子ツアー)公式競技「TOTOジャパンクラシック」の初日を終え首位に立ったのは、9アンダー岩井明愛、1打差2位タイに畑岡奈紗、稲見萌寧、西村優菜、2打差5位タイに桑木志帆らが続くハイスコアの展開。みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届け。

気温19.2度、風速0.5メートルと絶好のゴルフ日和になった初日が終わりました。ピン位置が難しくなかったこと、良好なコースコンディション、ラフもそれほど長くないLPGA(米女子ツアー)のセッティングに好スコアが続出しました。

岩井明愛選手は1イーグル8バーディ1ボギーとトーナメントコースレコードタイの9アンダーを叩き出しました。ショット、パットともに好調で、優勝を手にして米女子ツアー参戦を目指す上々のスタートとなりました。

画像: 「TOTOジャパンクラシック」の初日をトーナメントコースレコードタイの9アンダーで終えた岩井明愛(写真/大澤進二)

「TOTOジャパンクラシック」の初日をトーナメントコースレコードタイの9アンダーで終えた岩井明愛(写真/大澤進二)

初日は、1番から8時44分にスタートした稲見萌寧、その次の8時55分にスタートした西村優菜選手に注目しました。稲見選手は4連続を含む8バーディ・ノーボギーとショットでバーディを奪う内容でした。練習日から柳橋章徳コーチとの取り組みを見ていましたが、しっかりと修正できたようです。

先週のパーオン率は64.8%と稲見選手にしてはショットが不調でしたが、初日はパーオン率100%にOKバーディの2つを含め、ピンそばにビタビタとつける圧巻のゴルフを見せました。

画像: 8バーディ・ノーボギーで首位から1打差の2位タイで終えた稲見萌寧(写真/大澤進二)

8バーディ・ノーボギーで首位から1打差の2位タイで終えた稲見萌寧(写真/大澤進二)

ショットを見ていると、特にアドレスの姿勢がとても綺麗に構えられていました。稲見選手は調子が良くないと姿勢が悪くクセがありますが、これまではトレーナーとのマッチングが難しかったようです。今日のアドレスを見る限り良いトレーナーが見つかったようですね。

画像: ショットが好調な稲見萌寧はアドレスの姿勢が良く体のキレも抜群だった

ショットが好調な稲見萌寧はアドレスの姿勢が良く体のキレも抜群だった

それとグリーン上では、パットのグリップにも注目。左手を下に握るクロスハンドから、順手へと2週前からチェンジしていて、その成果もいよいよ出てきているようです。

画像: パットのグリップをクロスハンドから順手にチェンジ(写真/中村修)

パットのグリップをクロスハンドから順手にチェンジ(写真/中村修)

同組のイ・ミヒャン選手と積極的におしゃべりしながら、楽しくプレーできたようでなので明日以降も上位で戦う姿が見られるでしょう。

続いて前半を3バーディ、後半に5バーディを奪った西村優菜選手。9月の「住友生命レディス東海クラシック」で一時帰国し、3位で終えた頃からショットが好調に転じそれが継続できていると話でOKバーディの2つを含めて2メートル以内にビタビタとピンに寄せていました。

画像: 初日を8バーディ・ノーボギー2位タイで終えた西村優菜(写真/中村修)

初日を8バーディ・ノーボギー2位タイで終えた西村優菜(写真/中村修)

ドローヒッターではありますが、番手間の距離を打ち分ける際にはフェードを打つ西村選手。そのフェードがピンに寄せられたと話していました。

西村選手のグリーン上でのルーティンを一つ紹介します。グリップを挟んで手のひらを合わせて握りそのまま素振りをしています。実際に打つ際にも一度手のひらを合わせてから握っていますので、ストロークの感覚は手のひらを合わせた素振りの感覚を大切にしているのでしょう。

画像: グリーン上では手のひらを合わせてグリップを握り素振りをする西村優菜(写真/中村修)

グリーン上では手のひらを合わせてグリップを握り素振りをする西村優菜(写真/中村修)

実際にやってみると手首の使い過ぎを防いでくれる良いドリルだと思います。ツアー観戦する際には、プロたちのちょっとしたルーティンやしぐさに注目してみるのも面白いですね。

明日も好天に恵まれそうですが、3アンダーで36位というハイスコアの展開にどんなピン位置に切ってくるか楽しみです。多くの日本勢が上位陣に位置していますので楽しみな週末になりそうです。

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