プロの世界でも珍しいパー4での"エース"
デービス・ラブⅢの設計でメキシコのナンバー1コースに認定されているデューンCで11月3日、ゴルフユーチューバー、マット・シャーフさんが360ヤードのパー4でエースを達成する動画がSNSにアップされた。
しかも彼、パー4でホールインワンを達成したのは2度目とあって、「奇跡」「素晴らしい」と称賛の嵐が吹き荒れた。
「ピンまでは360ヤードだったけれど、風がフォローで少し打ち下ろしだったから、実質的には350ヤードちょっと。右サイドにはバンカーがあって厄介そうだったから、左狙いのフェードで打った」
完璧だった。
「フェースの真芯に当たって手応え十分。グリーン左にキックして、右傾斜のグリーンをスルスルとカップに向かってボールが転がった」
カップインするところは見えなかった。それでも
「グリーンに残ったかもしれないし、悪くてもバンカー。さぁ、イーグルチャンスだ」
と心躍らせながらグリーンに向かった。
仲間との勝負で1ダウンの状況だったから、挽回のチャンスと小躍りしたが、どこを捜してもボールがない。そう、白球はカップの底に沈んでいたのだ。仲間と狂喜乱舞するシャーフさん。
「生涯最高のショットだった」と喜びながら「これって神様のおぼしめし?」と、敬虔けなクリスチャンだったことも判明。
パー3でのホールインワンは、プロの世界ではそこまで珍しいことではないが、パー4となれば別の話。
PGAツアーでは01年にアンドリュー・マギー、03年にチップ・ベック、米女子ツアーでは16年のミンジー・リーら計6回記録されているだけ。もちろん2度の記録はない。
日本の男子ツアーでは中嶋常幸が15年の中日クラウンズで達成している。
ちなみに日本人選手の珍しいエースといえば、パー3だが21年のリゾートトラストレディスで山路晶が1ラウンドで2度のエースを記録し、ギネス世界記録認定を受けている。
今後パー4で期待したいのは、驚異の飛ばしで平均飛距離1位を独走する河本力?
※週刊ゴルフダイジェスト2023年11月28日号「バック9」より