ヨースト・ルーテンがフラストレーションでドライバーを木に投げた
まずは初日の13番パー3で、ローリー・マキロイがグリーン右のギャラリーへ打ちこんだときのこと。
マキロイがボールのもとへ行くとギャラリーたちが下がり、1人座ったままの女性が残された。なんと女性が組んだ足の間にボールが挟まっていたのだ。
マキロイは女性に近寄り、そのまま打とうというジョークを見せ、観客は大喜び。
2つ目の珍事は3日目に起こった。
この日21位タイからスタートしたマット・ウォレスが、バックナインすべてのホールでバーディを記録し、「33・27」の大爆発。9連続バーディは欧州ツアー初と思いきや、前日に見舞われた豪雨のためにプリファードライが採用されたことから、正式な記録としては登録されなかった。
20人抜きを果たし、一時は首位に立ったが、最終日にスコアを伸ばせず2位タイとなったのも残念なところ。
最終日にも珍事は起こった。
8番でボギーを打ち、9番でもティーショットを左に曲げたヨースト・ルーテンは、
「思うようにいかずフラストレーションが溜まっていた。自分を見失っていた」
と持っていたドライバーを木に打ち付け、林に放り投げると、これが木の枝に引っかかってしまったのだ。
「残り9ホールあることからドライバーは不可欠」
と、これを回収するためにアイアンを投げたが、これも木の上に。さらにもう1本アイアンを投げて、3本のクラブが木に”なって”しまった。
その後も木の枝を投げてみたり、オフィシャルが木に登るも回収できず、諦めて11本のクラブでラウンドする羽目になってしまったが、その後ボランティアスタッフが3本を回収し、妊娠8カ月になる妻を経て11番ホールで手元に。
ここから3連続バーディとするも、参加50名中48位の3オーバーでフィニッシュしている。
珍事続出の同大会。これを全部目撃したギャラリーは超ラッキーだったかも。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年12月12日号「バック9」より