プロのような、安定して転がるパッティングを実現するためには「インパクトロフト1.5度で打つのが理想です」と河本力のパッティング専門コーチ・丸山颯太。丸山コーチが教える、一定のインパクトロフトで打つコツを、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

転がりを安定させるためには「インパクトロフト」が重要

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフのスコアは最終的にパットで決まるのですが、ただボールを転がすだけのパットでもプロとアマチュアでは大きな違いがあります。やはりプロのパッティングを見ていると、綺麗な転がりでカップに吸い込まれるように入るんですよね。

週刊ゴルフダイジェスト12/12号に「手にしようプロの”転がり”」という記事がありました。どうすればプロの転がりが手に入るのでしょうか? さっそく試してみました。

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2023/12/12号で特集されていた、パットの転がりを安定させるコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2023/12/12号で特集されていた、パットの転がりを安定させるコツを実践!

この記事で解説をしてくれているパッティング専門コーチの丸山颯太コーチによると、ボールの転がりが不安定だと、タッチも安定しないということです。同じ振り幅でストロークしてもボールの転がる距離がバラつくからなんですね。そうなると距離のモノサシも養われません。

では転がりを安定させるためにはどうすればいいのでしょうか? 丸山コーチは「インパクトロフト」が大事だと言います。インパクトロフトが毎回そろい、打ち出し角度もそろえば、転がりも一定になるということなんです。そしてその最適なインパクトロフトというのが「1.5度」だということなんです。ロフト1.5度でインパクトできれば、全体の10~15%距離をスキッドし、着地してからスムーズに順回転が始まるそうなんです。なので、ロフト1.5度でのインパクトを目指すのが、転がりのいいパットのために大事ということです。

インパクトロフト1.5度を実現するための構え方

1.5度でのインパクトのためにまず大事なのはアドレスです。パッティングはインパクトがアドレスと同じ形になるのが理想らしいので、アドレスの時点でロフトを1.5度にしておくことが大事なんです。一般的なパターには2~4度程度のロフトがありますので、自分のパターのロフトを知り、1.5度になるように構えるのが大事になってきます。基本的には少しハンドファーストに構えてインパクトすることになりますが、ハンドファーストが大きすぎるとロフトが立ちすぎるし、ハンドレイトだとロフトが寝すぎてしまいます。

画像: (左)ほんの少しだけハンドファースト気味に構え、ロフトが1.5度になるようにする。(中)ハンドファースト過ぎたり、(右)ハンドレイトではダメ

(左)ほんの少しだけハンドファースト気味に構え、ロフトが1.5度になるようにする。(中)ハンドファースト過ぎたり、(右)ハンドレイトではダメ

アドレスの作り方は、まず真っすぐに立ち、顔の前でシャフトを立てた状態でクラブを持ち、そこからクラブを下ろして構える。このときに体の中心をしっかりと意識して、丁寧に立つことが大事です。ボールは左目の下に置くようにします。

画像: 体の中心をしっかりと意識して、真っすぐに構える

体の中心をしっかりと意識して、真っすぐに構える

ひざを伸ばしたまま股関節から前傾し、最後に少しだけひざをゆるめ、前後に片寄りがないように立ちます。高い椅子に腰掛けるようなイメージで、お尻の位置が下がらないようにするといいようです。

画像: 股関節から前傾して、膝を少しだけゆるめる

股関節から前傾して、膝を少しだけゆるめる

グリップの基本となるのは、左右の手のひらが目標方向に対してスクエアに真っすぐ正対した状態がいいそうで、かぶったりねじれたりしないように注意が必要なようです。

画像: 目標に対してスクエアに真っすぐ正対した状態でグリップする。(右)かぶったりしてはダメ

目標に対してスクエアに真っすぐ正対した状態でグリップする。(右)かぶったりしてはダメ

基本のアドレスをやってみましたが、普段の自分の構えよりもピシッと立っている感じがします。緩みがないというか、プロっぽいカッコ良いアドレスになってる感じがします。普段からこのくらいアドレスに気をつけないとダメなんですね。

ショルダーストロークを身に付ける練習ドリル2選

アドレスは分かりましたが、どうストロークすればいいのでしょうか? 理想は頭や下半身、手首を動かさず、肩の動きだけでストロークする、いわゆる「ショルダーストローク」だそうです。しかしアマチュアは肩を動かそうとすると、余計な部分まで動いてしまって再現性が損なわれていることが多いそうです。どこを動かすかよりも、どこを動かさないという考え方のほうがいいようで、頭も、手首も、下半身も一切動かさずにストロークすると、自然と動かせるところは肩だけということになるということです。

画像: (左)肩を回そうとすると他の部分まで動いてしまう。(右)手首を使ってはダメ

(左)肩を回そうとすると他の部分まで動いてしまう。(右)手首を使ってはダメ

特にアマチュアは手首を使ってストロークする人が多いそうなので、手首を固めて使うためのドリルをやってみます。

パターをグリップして、グリップエンドと手首の間にボールを挟みストロークします。手首の角度が少しでも変わるとボールが落ちてしまうんですね。

画像: グリップエンドと右手首の間にボールを挟み、このボールが落ちないようにストロークする

グリップエンドと右手首の間にボールを挟み、このボールが落ちないようにストロークする

やってみると、これかなり難しい。そもそもここにボールを挟むのも難しいのですが、その状態でストロークするのもかなり大変です。こんなに手首とパターの角度を変えないようにストロークするのかと驚かされます。少しでも手首を使おうものならボールがすぐに落ちてしまうし。これはかなり難しいドリルですが、なかなかいい練習かもしれません。

もうひとつ、ショルダーストロークを体感するドリルが紹介されていました。シャフトを持つくらいパターを短く持ち、グリップエンドを胸の中心に当て、そのままストロークをします。下半身と頭を動かさずに手元を大きく動かすようにするのがコツのようです。

画像: パターを短く持ち、グリップエンドを胸に当ててストロークする。下半身も頭も動かさない。僕の場合はどうしても頭が動いてしまいます……

パターを短く持ち、グリップエンドを胸に当ててストロークする。下半身も頭も動かさない。僕の場合はどうしても頭が動いてしまいます……

これもやってみましたが、体が硬いからか、やはり肩だけでなく他の部分も動いちゃいますね~。ストレッチの意味も込めて、このドリルは続けると効果がありそうな気がしました。あと、最初にやった正しいアドレスをとってから、このドリルをやらないとダメですね。

プロの転がりを手に入れるアドレスとストロークをやってみましたが、やはり難しいですね。やってることはシンプルなのですが、毎回その動きをするためには、普段からのコツコツ練習が必要だと思いました。最後にやった2つのドリルなら家でもできるので、コツコツ続けたほうがよさそうです。みなさんもぜひ試してみてください。

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