「58」も飛び出したLIVゴルフ
PGAツアーと米LPGAだけでなく、LIVゴルフでも、驚きの記録が生まれている。まずは、その記録を振り返ってみよう。
【LIV史上最少】ブライソン・デシャンボーが18ホール「58」の新記録
LIVゴルフリーグ第10戦atグリーンブライアー最終日に「58」(パー70)と大爆発して移籍後初優勝。これは10年中日クラウンズ最終日に当時のギネスに認定された石川遼のスコアとタイ。現在のギネス記録はライン・ギブソンが12年に樹立した「54」(パー71)。
【LIV勢初メジャー制覇】ブルックス・ケプカが全米プロで優勝
LIVゴルフは54 ホールで決着するため“エキシビション”と揶揄されることもあったが、試合勘が衰えていないことを証明したマスターズ2位。そしてこの全米プロでの優勝で、2018年、19年に次ぐ全米プロ3勝目、メジャー通算5勝目を手に入れた。
【アジアンツアー最年少優勝】デビッド・プーグカリアスがシンガポールで達成
大学在学中にアマチュア資格で第1回のLIVゴルフリーグに参加し、22年9月からプロとして加入。なお、プーグカリアスはLIVゴルフ最年少選手。23年10月のインターナショナルシリーズで最年少優勝という記録を樹立。その実力はすでに折り紙付きだ。
【LIVゴルフ初】ベルント・ウィスバーガーがDPワールドツアーに復帰
LIVゴルフとPGAツアー、およびDPワールドツアーの“和解”により、DPワールドツアーへの復帰申請が受理されたウィスバーガー。23-24年シーズンからの復帰が決定したが、約3億円の罰金が科せられた。これは、LIVゴルフ側が支払ったと言われている。
米国男女下部ツアーで生まれた主な記録
コーンフェリーツアーやエプソンツアーで生まれた記録を紹介。なかでも、パトリック・フィッシュバーンや日本でもお馴染みのチャン・キムは24年シーズンはPGAツアーの昇格が決まっており、覚えておいて損はないぞ!
【史上4人目】トレース・クロウがNV5招待で最終日トリを叩いても優勝
クロウは23年8月のNV5招待最終日、2番パー4でトリプルボギーとし、その後、7バーディを奪い盛り返すも2位のパトリック・フィッシュバーンに並ばれプレーオフに。何とか振り切って優勝した。史上4人目となる快挙(!?)だった。
【史上最長】パトリック・フィッシュバーンが108ホールノーボギーを達成
23年7月に行われたプライスカッターチャリティの44ホールと、翌週のNV5招待での64ホールの計108ホールでノーボギーを達成したフィッシュバーン。2001年のヒース・スローカムが樹立した106ホールという数字を塗り替えた。
【史上初】チャン・キムが4日間ボギーなしで優勝
23年8月のマグニット選手権で優勝を果たすと、続くアルバートソンズボイシオープンでは4日間ノーボギーと安定したゴルフで2週連続優勝を果たしたチャン・キム。4日間ノーボギーでの優勝はコーンフェリーツアー初。
【史上最少】オーストン・キムが72ホール「265」ストロークで優勝
キムは米国女子下部ツアーの最終戦「エプソンツアー選手権」で初日から「71」「64」「65」「65」で合計265ストローク、トータル23アンダーで優勝。72ホールのツアー最少レコードを達成。2位に2打差をつけた。
PGAツアーチャンピオンズでも記録が続出
新しい世代が台頭しているが、シニアツアーに参戦する百戦錬磨の大ベテランたちも、まだまだ健在!
スティーブ・ストリッカーが4つの新記録を樹立
2010年にフレッド・カプルスが記録した平均ストローク67.96を塗り替え、タイ記録となるメジャー年間3勝を挙げた。特筆すべき記録は22年から23年までの1年間で達成した55ラウンド連続ノーボギー。この記録はシニアだけでなく、PGAツアーを含めた新記録となった。
S・ストリッカーの4つの記録
【史上最少】平均ストローク「67.54」
【史上4人目】メジャー年間3勝
【史上最高】獲得賞金約5億8000万円
【史上最長】55ラウンド連続ノーボギー
【史上初】3日間連続でディック・マストがエージシュートを達成
プロ51年目で大ベテランのマストは、ストリッカーが優勝した9月のサンフォードインターナショナルで3日間を「70」「72」「71」で回って、米シニアツアー初の記録を達成。それでも結果は、首位のストリッカーに19打差をつけられての67位タイだった。
【史上最高齢優勝】ベルンハルト・ランガーが全米シニアオープンで達成
60歳を超えてからツアー最年長優勝記録を5回更新してきたが、2度目の全米シニアオープン制覇を達成したことで、その記録は65歳10カ月5日となった。2023年シーズン、ツアー全体で10回のエージシュートが記録されたが、そのうち7回がランガーによるもの。
PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara、Blue Sky Photos、Yasuhiro JJ Tanabe、Getty Images
※週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号「2023 ツアーマニア総決算」より一部抜粋