百戦錬磨のトップアマから学ぶ新時代の”14本”
全国のトップアマが集まる「日本ミッドアマ」で、前人未踏の3連覇(5勝目)を達成した豊島さん。そのクラブセッティングを見ると、FW3本、UT2本とウッド類が多く、しかもバリバリのアスリートモデルではない、アベレージ向けが並んでいる。
これに関して本人はこう話す。
「FWを3本入れているのは、球が上がりやすいしつかまりやすいからです。しかも、僕が選んだのは、『ステルス グローレ』や『パラダイム MAX FAST』など、特にやさしいモデルです。
ただ、7Wのようなショートウッドはもともと球が引っかかりやすい番手なので、違うモデルに。5W(215Y)と5U(190Y)の間のレンジが埋まるし(7W=200Y)、ずっと使っていて思った通りの距離が打てるんです。
UTについては、23年の大会はコーライグリーンの芥屋GCだったので、球が止まりづらい。だから、5Iを抜いて6Uを入れました」
好みの顔と打感のUTだから信頼して戦える
豊島さんがFWとUTを多く入れる理由はわかったが、2本のUTをよく見ると「パラダイム MAX FAST」とある。”キング・オブ・ミッドアマ”が、まさかの軽量モデル?
「”軽量”といってもカスタムシャフトに挿し替えているので、クラブの重さはあると思います。それよりも、このモデルを使う理由はヘッドの性能。フェースが少しかぶっていて、球がつかまりそうな顔をしているんです」
アスリートゴルファーって、逃がし顔じゃないとダメっていう人、多くありませんか? との質問には、「ボクは逆です。フェースが右を向いて、球がつかまらなさそうなクラブは使えません。それから、このUTは静かめな打音がいいですね」と豊島さん。
セッティングの注目ポイント
・ステルスグローレを使用(3W、5W)
アベレージゴルファーにとっても球が上がりやすくてつかまりやすく「やさしい」と感じるスプーンとクリークを入れている。
・7Wだけつかまりを抑えたモデル
7Wはもともと球がつかまる番手だけに、つかまり過ぎないモデルをイン。長く使うこのモデルは手放せないという。
・つかまり顔で安心してスウィングできる5U
構えたときにややフックフェースに見えるから、球が右へ逃げるミスを気にせず安心して打てるという。
・5Iの代わりに6Uを投入
開催コースの芥屋GCはコーライグリーンでコンパクションは硬く、球が止まりづらいため、5Iよりも弾道が浮きやすい6Uをセット。
・PWの代わりに46度ウェッジ
ツアーでもトレンドになっている、PW代わりのウェッジをイン。ショートゲームを重視するがゆえの選択だ。
他の入賞者のクラブセッティングや距離ごとの番手分析は2月号の「月刊ゴルフダイジェスト」とMYゴルフダイジェストにて掲載中!
TEXT/Satoru Niida PHOTO/Tsukasa Kobayashi、Hiroyuki Okazawa
SPECIAL THANKS/JGA
※2024年1月18日21時30分一部加筆修正しました。