「競技ゴルフの緊張感にハマりました」(クラチャンの五十嵐さん)
本格的にゴルフを始めたのは大学時代。ただ、テニスサークルと並行して、あくまでもエンジョイゴルフ。ゴルフ好きの父親のアドバイスも受けながら、友人や弁護士業の顧客との親睦、健康維持の目的のゴルフが30代半ばまで続いた。
それが19年の石岡GCへの入会をきっかけに、当人の言葉を借りれば「競技ゴルフの緊張感にハマった」そうだ。
「研修会の先輩方の練習量やゴルフに向き合う姿勢に、驚きの連続でした。技術の高さはもちろんですが、この世界にはこれまで知らなかった奥深さがあるぞ、と感じたんです」。
月例で競技デビューした頃は、フルバックで80台前半が精いっぱい、時に90を叩くこともあった。しかし、先輩たちの背中を見ながら徐々に力を付け、メンバーになって4年目の昨年、初のクラチャンに輝いた。
「先輩には関東を代表するトップアマが多く、クラブ対抗では私は補欠ですから、マグレもマグレ、大マグレです」
と、笑う。そうした先輩のトップアマに学んだのは、特にメンタル面だそうだ。
「ティーイングエリアに立ったら恐れずに振り抜くこと。ボギーを打っても切り替える技術。そして一打一打をつないでいくマネジメント。そうしたメンタルや考え方が技術を磨くことにつながる、ということを知りました」。
特にラウンド後に、アプローチ練習場で練習する先輩たちの姿が驚きだったそうだ。
「問題点を見つけ、解決策を探し、そのための準備は、弁護士の仕事に通じるものがあります」。
技術面に目を向けると、先輩たちの練習を見てヒントになったのが、ビジネスゾーンの重要性だ。
「ダウンスウィングでアウトから入って手を返す、テニスのクセがありました。そこで体とクラブを同調させ、常に体の真正面でインパクトするようアドバイスを受けたんです」
低くて長いインパクトゾーンは、こうして生まれた。
五十嵐さんが司法試験で身に付けた術(徹底した基本と丁寧な復習)で苦手分野(科目)を作らない練習方法などは2024年3月号「月刊ゴルフダイジェスト」とMYゴルフダイジェストにて掲載中!
取材・文/大羽賢二 カメラ/増田保雄
※月刊ゴルフダイジェスト2024年3月号「クラチャンと回ろう~PGM石岡GC×五十嵐崇仁」より一部抜粋