ミスは構えで激減する
「ゴルフは構えが大事」という言葉は、ゴルファーなら誰しも聞いたことがあるはずだ。しかしそうは言っても、ゴルファーの多くはミスの原因をスウィングに求めがちで、コースで出たそのOBやダフリが本当に構えのせいだと理解している人は極めて少ない。
プロコーチの中井学プロは、「アマチュアがスコアを崩すミスの8割は構えが原因。とくに構える“向き”がよくなったら、スウィングをいじらなくてもスコアは劇的によくなる」とまで言い切る。なぜそれほどまでに向きが重要なのだろうか?
「そもそもアマチュアで、狙ったところに正しく向けている人は多く見積もっても2~3割。しかもそのほとんどは上級者ですから、アベレージゴルファーに限れば『正しく立てている』人はほぼゼロに近いでしょう。しかし『正しく構える』のは本当に難しく、プロでも常に苦労しています。まずはその重大さと難しさを認識して、『ちゃんと構える』ことにもっとエネルギーを割いてほしいですね」(中井プロ)
とくにアマチュアに多いのは、構えが狙いよりも右を向いているケース。アマチュアへの指導経験豊富なプロにアンケートを取っても「右向きが半数」という回答だった。
「右にせよ左にせよ、狙いがズレていたらナイススウィングをしてもそこに球は行きません。自分で真っすぐ構えているつもりが本当は右のOBゾーンを向いて構えていて、そこにナイスショットでOBを打ち、『おかしいな』とスウィングをいじる。構えが悪いと、こういったミスが連続してしまいます。そしてただでさえちゃんと向けていないのに、景色に影響されてさらに向きがズレる。構えが悪い人ほど景色に引っ張られる傾向は強いので、ミスしたら、スウィングを疑う前にまずは構えを疑ってほしいですね」(中井プロ)
アマチュアに右向きが多い原因は、ターゲットに体自体を向けてしまうから。本来、ターゲットに向けるのはフェースであって、体はそれと平行なので、肩やスタンスのラインはターゲットよりも左を指していなければならない。まずはこの原則を見直すのが大前提だ。
具体的な”正しく”立つ方法や、構え方は2024年3月号の「月刊ゴルフダイジェスト」またはMYゴルフダイジェストにて掲載中!
TEXT/Kousuke Suzuki PHOTO/Tomoya Nomura ILLUSTRATION/Hideki Kamekawa
※月刊ゴルフダイジェスト2024年3月号「本当に”正しく”立てていますか?」より一部抜粋
※2024年2月12日11時45分 文章を一部修正いたしました