ゴルフには“スコアの壁”がつきもの。ビギナーを脱したアマチュアゴルファーに立ちはだかるのがスコア100の壁だ。これを乗り越え「100切り」を達成するにはどうすればいいか? プロゴルファー・兼濱開人が状況別に解説。今回はラウンドの振り返りを効率よく行うために「メモしておきたい事柄」について教えてもらおう。

ゴルフのスコアを良くするためには、日々の練習はもちろん、ラウンド時もただプレーして終わりではなく、プレー内容を反省して次の練習やラウンドに活かすことが上達への早道となる。

画像: 東京都目黒区のゴルフスクール「学芸大ゴルフスタジオ」のヘッドコーチ・兼濱開人に、ラウンドを効率よく振り返るコツを教えてもらおう

東京都目黒区のゴルフスクール「学芸大ゴルフスタジオ」のヘッドコーチ・兼濱開人に、ラウンドを効率よく振り返るコツを教えてもらおう

「そのために活用したいのがスコアカードです。コースで配布されているので、用意する手間がないメモですよね。中にはスマホにスコア管理アプリを入れている方もいらっしゃると思うので、それでも大丈夫です」(兼濱、以下同)

ただ、「このホールは何打で上がった」というように数字だけでひとまとめした情報だけでは「個別のショットの良し悪しがちょっと判断しづらいんです」と兼濱。ホールごとやトータルのスコアは把握しているしパット数もわかっているけれど、全体を通してどこが良くてどこが悪かったのかが曖昧になってしまいがちだという。

画像: コースで配布されるスコアカードやスマホのスコア管理アプリで、ただスコアをまとめるだけではなく「ラウンドの反省に必要な情報」もメモしておくことが大切だと兼濱は言う

コースで配布されるスコアカードやスマホのスコア管理アプリで、ただスコアをまとめるだけではなく「ラウンドの反省に必要な情報」もメモしておくことが大切だと兼濱は言う

多くのゴルファーはラウンドの機会自体が貴重。1回のラウンドの価値を上げるためには何回見返せるかが大切だ。そのためには効率よく振り返ることができるように「ショットのログを残しておくことが大事ですよ」と続ける。

「まずショットの振り返りのために最低限メモしたいのは、ティーショットとセカンド、サードの情報です。ティーショットは番手と飛んだ方向、そしてセカンド・サードに関しては、番手と方向に加えて、グリーンに対して乗せられたか、オーバーかショートか、といった情報も加えておきましょう」

ティーショットの飛んだ方向が分かれば、右と左、どちらにミスする頻度が多いのかが見えてきて、日々の練習で取り組みたい自分の課題が見えてくる。またセカンド、サードはショートかオーバーかをメモすることで「もちろん練習にも活かせますし、オーバーとショート、どちらのときがより大叩きしているのかを見比べて、今後のマネジメントの参考にもできますよ」とのこと。

一方でアプローチに関してメモするのは、100切りを目指すゴルファーにとっては「難易度が高いかもしれません」と兼濱。

「芝の質やグリーン周りの状況によって変わりますから、その場での判断がどうだったのかという振り返りが難しいんです。なのでまずはショットにフォーカスしてメモしてください。それに加えてパット数もメモしておけば、かなり明確に『こういうゴルフだったんだな』と振り返りができて、そこから問題点も見えてきますよ」

何より大切なのは、ラウンドして終わりにしないこと。「思い出にしないでもう1回振り返って、プレーの分析をするという習慣がつくこと自体がすごく価値のあることです」と兼濱。分析して振り返ることで「努力の方向を間違える、なんてことも起きにくいですよ」という。

「僕たちは思い出にバイアスをかけてしまう生き物です。たとえばドライバーを使った14ホール中13ホールは良いショットが打てても、1ホール激烈なミスをするだけで『今日はドライバーが悪かった』という認識を持ってしまうんです。『14ホール中13ホールは良かった』のにです。そういった認識を元に練習してしまうと、全体を通してもっと問題があった部分を見逃したり、良かったスウィングが崩れたりと、努力がもったいない方向に進んでしまうかもしれません。そういったことにならないためにもしっかりと振り返りをする、そのために必要な情報のメモを取ることが大切ですね」

協力/学芸大ゴルフスタジオ

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