今やアイアンは5I~PWの6本売りばかりではなく、単品売りも増えている。そこでオススメなのが、種類が大幅に増えた24~30度のハイロフトUT。2024年4月号の「月刊ゴルフダイジェスト」では、「ダフリに強い」「球が上がる」など魅力を持つユーティリティに着目している。その一部分をみんゴル読者にもお届けしよう。

ドライバーに近い感覚で振れるUTで”攻める”

UTが充実する昨今では、ロフトが24〜30度の“ハイロフトUT”のラインナップが増えている。その背景をクラブデザイナーの松吉宗之氏はこう述べる。

「いまどきのドライバーやFWなどウッド系のヘッドは重心が深いのですが、4I〜6Iといった長めのアイアンはウッドほど重心が深くなっていません。ウッドとの重心差が大きいと、明らかに振り心地が変わってミスしやすくなってしまう。そこで、長めのアイアンの代わりにハイロフトUTを入れると、そこのギャップが緩和されて重心の流れが整います。振り心地を統一できるし、よりピンに攻めやすくなるわけです」

そもそも重心深度が変わると「ミスの寛容性と振り心地に影響します」(松吉氏)

  

重心が深いと、慣性モーメント(MOI)が大きくなり、スイートエリアが広がり打点ミスを広くカバーする。

また、重心がシャフトから後方に離れるほどしなりが大きくなり振り心地も変わる。

大半のパー 4はドライバーやFWが1打目。2打目から急に重心が浅くなると違和感が生まれミスを誘発することが多いが、2打目もドライバーに近い感覚で振れれば攻めやすい。

画像: 松吉宗之。「ジューシー」のブランドを主宰する気鋭のクラブデザイナー

松吉宗之。「ジューシー」のブランドを主宰する気鋭のクラブデザイナー

ハイロフトUTを入れるべき理由①:ドライバーが大型化したためアイアンとのギャップが激しい
ドライバーのヘッドが大型化して重心がかなり深くなり、重心が浅いアイアンとギャップが広がった。その間にハイロフトUTを入れると、ちょうどいい“つなぎ役”になり重心の流れがそろう。

ハイロフトUTを入れるべき理由②:ボールが低スピン化し、グリーンに止められない
ロングショットのヘッドスピード領域では球が低スピンになりやすい。重心が浅いアイアンではスピンが足りず、グリーンに止まりづらくなった。ハイロフトUTならば、高さとスピンで止めやすい。

ハイロフトUTを入れるべき理由③:番手別重心設計により、設計の自由度が高まった
ドライバーと同様、余剰重量が増えたことで設計の自由度が高まった。結果、番手別の重心設計ができるようになり、ハイロフトだけ引っかける、などが軽減した。

フライヤーも克服!狙えるUTへと進化した

多くのウッド型ハイロフトUTは、最新の肉厚フェースと低重心化によって広域で高初速&適正スピンで飛ばせるようになったことが目覚ましい進化のひとつ。さらに、精密なフェース面のミーリング加工によって、ハイロフトUTの弱点だったフライヤー現象も起きにくく、適正なスピン量を確保できるようになった。もうハイロフトUTを投入しない理由はない!

アイアンに比べて設計の自由度が高く、テクノロジーを注入しやすい

UTの進化①:スイートエリアが広がってミスに強くなった

画像: 多くのゴルファーのスウィングデータから導き出した、キャロウェイの「Ai スマートフェース」(画像は1W)

多くのゴルファーのスウィングデータから導き出した、キャロウェイの「Ai スマートフェース」(画像は1W)

余剰重量を生かした重心設計や、フェースの進化によりスイートエリアが大幅に拡大した。芯を外しても初速の低下が減り飛距離ロスをカバーしてくれる。

その代表がAiスマートフェースを使ったキャロウェイ・パラダイム Ai スモークシリーズだ。

UTの進化②:番手ごとに異なる要求に対して応えられるようになった

画像: テーラーメイドの「Qi10」シリーズは、「内蔵リアウェイトリング」をヘッド後方に配置することによって低重心化を実現。寛容性が高まった。

テーラーメイドの「Qi10」シリーズは、「内蔵リアウェイトリング」をヘッド後方に配置することによって低重心化を実現。寛容性が高まった。

  

ドライバーやFWのようにUTもカーボンの量を増やすことで余剰重量を生み出すことに成功。

それにより設計の自由度が高まり、番手別重心設計が可能になった。Qi10はその代表モデルだ。

UTの進化③:あらゆる状況下での対応力が高まった

画像: フェース面を網目状にすることで食い付きをよくしたのがブリヂストンの「スリップレスバイトミーリング」

フェース面を網目状にすることで食い付きをよくしたのがブリヂストンの「スリップレスバイトミーリング」

  

各社フェースのミーリング加工も大きく進化している。

ボールへの食い付きがよくなり、朝露が気になってもフライヤーを警戒せずに済むようになった。特にブリヂストンのフェースがその代表だ。

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