純正シャフト同士の打ち比べを決行!
ゴルフダイジェスト社のサブスクリプションサイト「Myゴルフダイジェスト(月額792円)」では、試打のスペシャリスト・癸生川(けぶかわ)喜弘プロと、分析のスペシャリスト・小島慶太プロが、「Qi10 MAX」と「G430 MAX 10K」のクラブ性能を、徹底試打で検証した。
シャフトはそれぞれメーカー純正で「Qi 10MAX(10.5度)」は「Diamana BLUE TM50・S(45.25インチ)」、「G430 MAX 10K(10.5度)」は「PING TOUR 2.0 CHROME・65S(45.25インチ)」を装着。試打条件は弾道計測器にトラックマン4とGCクワッドの2台、ボールはプロV1、試打場所は打感の影響も考え、屋外のコース(今回はアコーディア・ゴルフ技術研究所)で実施した。
現在、ドライバーの売り上げ1位を争うこの2本、どちらを買うべきかを悩んでいる人は、ぜひ参考にしてほしい。試打の前に癸生川プロに見ための印象の違いを聞いた。
「460ccと同じヘッド体積だけど、僕はピンのほうが大きく見えますね。形状的に、ピンのほうがヘッドがヘッド後方に長くてその分、構えたときに薄く見えます。フェースの向きはどちらかというとピンのほうがつかまりやすく見えるかな」と、自身が「G430 LST」を使用しているからか、「G430 MAX 10K」のほうにより強い印象を受けたようだ。
試打ではシャフト性能を考慮して、癸生川プロはアマチュア男子の平均ともいえるヘッドスピード40~42m/sでクラブの性能をチェックした。
慣性モーメント10Kの実力を検証するために、初速が落ちやすいヒール寄りで打ったときのボールの飛びとデータをみんゴルでは紹介しよう。
G430 MAX 10Kの試打データ
トラックマン4 データ
クラブスピード● 40.3m/s
ボールスピード●57.1m/s
スピン量●3522rpm
サイド(曲がり幅)●3.4Y左
GCクワッド データ
H インパクト●27ミリヒール
V インパクト●8ミリ下
Qi10 MAXの試打データ
トラックマン4 データ
クラブスピード●39.1m/s
ボールスピード●56.2m/s
スピン量●3132rpm
サイド(曲がり幅)●0.5ヤード左
GCクワッド データ
H インパクト●22ミリヒール
V インパクト●0ミリ(センター)
気になるのは10Kの効果だが、これに関してデータを分析した小島プロのコメントは
「『G430 MAX 10K』は27ミリヒールに当たっていますけど、弾道はギア効果で左に出てから右に戻ってきていますが、最終的には3.4ヤード左なので、ターゲットからわずかに3ヤードほど左にズレただけと、かなりミスヒットに強いと言えます。『Qi10 MAX』もほぼ同じくらいの22ミリヒールに当てましたが、同じような結果でした。ヒールに27ミリとか22ミリに外しても、センターで打ったボールスピードから2m/sほど落ちたくらいですから、ボールスピードの減速は少ないと言えます」。
小島プロのコメントからは10Kの効果が感じられるが、癸生川プロはヒールで打ったときの打感はどうだったのか。
「(ヒールに当たる=左側に回転する)ヘッドの動きは感じるけど、でも極端に動く感じではないです。かなりヒールに当たったので引っ掛けて左にバーンと行くかなと思ったけど、しっかりターゲット(センター)に戻ってきてくれる。これが10Kの恩恵かなと思いました」。
実際にGCクワッドで打点位置がほぼ同じ箇所に当たっていても、「Qi10 MAX」と「G430 MAX 10K」の10K打ち比べで、データ的にヘッドの性能の違いがなかなか出ない。
小島プロが「今回はシャフトがそれぞれメーカー純正シャフトなんだけど、個性が少し違うので、打ってみてしなり方とかは違いがありますか?」と、癸生川プロに問いかけると、「シャフトに関しては、『Qi10 MAX』のほうが走る感じがありましたね。『G430 MAX 10K』のシャフトのほうが僕的には好きなんですけれど、少し重いと思うんです」と応じた。
「Myゴルフダイジェスト」では、癸生川プロと小島プロによる「Qi10 MAX」と「G430 MAX 10K」の10K打ち比べで、フェースのセンターやトウで打ったときの試打結果と2つのクラブの性能のチェックが行われているので、ぜひご視聴を。
PHOTO/Tomoya Nomura
THANKS/アコーディア・ゴルフ 技術研究所