25年も前の作品になるが、スティーブン・スピルバーグの名作「ブライベート・ライアン」を覚えているだろうか? トム・ハンクスやマット・デイモンが出演し、アカデミー賞の11部門にノミネートされた第2次世界大戦、ノルマンディ上陸作戦の逸話だが、特に冒頭の20分、上陸作戦の映像が高く評価された。この名作映画の撮影地がリンクスコースになるという。
アイルランドのキュラクロー・ストランド・ビーチがリンクスコースに
この映像が撮影されたのが、アイルランドの4キロにも及ぶ砂浜を持つキュラクロー・ストランド・ビーチだ。ノルマンディのオマハビーチによく似ているということで選ばれたといわれるが、ここはアイルランド南西部に位置し、夏場には多くの旅行客が集まるリゾート地。
ここにキュラクロー・リンクスというワールドクラスのチャンピオンコースが新たに造られるというニュースをバンガード誌が伝えている。
「キュラクロー・リンクスの古代からのアンジュレーションのある砂地は、緩やかな起伏のある丘と海の眺め、そして入り組んだ自然のバンカーを持ち、アイルランドのゴルフの真髄がここにある。世界中から人々をここのフェアウェイに呼び寄せることだろう」
と自信を持って語るのは、コース設計を行うジェイソン・ストレイカ氏。ダナ・フライ氏との共同設計となる予定だが、このコンビは17年の全米オープンが開催されたエリンヒルズGCを設計したことで知られている。
同GCは2006年にオープンし、10年には全米オープン開催が決定するなど、歴史のある名門コースで開催されることの多い全米オープンでは異例なケース。それだけ2人の設計が評価されたことは間違いがない。
「私たちは世界中の設計会社を見て回った。それでこの2人が忘れ難いコースを造り上げてくれると確信している」
とオーナー会社の広報官は語っている。
この2月に工事が始まり、26年に開場を予定しているという。素晴らしい素材に実力ある設計家、どんなリンクスコースができるかが楽しみだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年2月27日&3月5日合併号「バック9」より