「芯でボールを打つために求められる5つの条件」その④アームプレーン(腕の動く面)
ゴルフスウィングは軸を中心とした回転運動ですから、腕が体幹の動きに連動すればクラブの動きはスムーズになります。
手打ちが良くないと評価されるのは、手だけを単体で使ってクラブを上下に動かしてしまうと力みや回転運動の妨げになってしまうからです。
そんな腕の動きは手に持っているクラブヘッドの動きに直結するので球筋に大きな影響を与えます。両脇を締めた状態を保ったままバックスウィングすると、クラブを手で持ち上げようとしない限り、腕は自然とショルダープレーンに沿うように動いてクラブを上げてきます。その結果として、両手は正しいアームプレーン上を動き、腕のローテションも達成されます。
正しいアームプレーンを作るためには、クラブを2本持ってスウィングする練習ドリルがオススメです。
手順はまず①両脇を締めた状態でアドレスしたら、クラブを逆さにして両手で一本ずつ持ちます。続いて②2本のクラブの間隔を保ったままクラブを胸の高さまで持ち上げましょう。この時、2本のクラブはボールの方向を刺します。
③フォローサイドも同様に行います。こうすることでオンプレーン軌道のポジションを確保することができます。しかし、肘が外側を向いてしまうと、2本のクラブがバラバラになり軌道が不安定になってしまうので注意が必要です。
肘が外側を向いてしまうのは、肩甲骨が離れすぎていることが大きな要因です。左右の肩甲骨が離れてしまうと、肘は外側を向いてしまうので猫背になってしまいます。そんな正しい肩甲骨のポジションは、イラストAの手順で体験することができます。
このポジションからクラブを持ったとき、猫背の人にとっては肩甲骨を背骨に寄せて背筋が起きるような感覚があるかと思いますが、窮屈さを感じてしまう方はエクササイズで動ける体をゲットしましょう!
肩甲骨周りをスムーズに動かすためのストレッチ
背筋が伸びる際、胸まわりはしなやかさが求められる部位なのですが、硬くなりやすく、猫背や肩こりの要因となってしまいます。今回は、胸まわりを柔らかくしたり、肩甲骨の動きがスムーズになるような運動「胸郭ウォールスライドエクササイズ」を取り入れて、姿勢改善を行なっていきましょう!
手順はまず①背中を壁に添わせて、椅子に座ります。顎を引き、耳から肩、股関節へと一本の線が通るようにしましょう。②この姿勢からイラストのように肩関節を壁に沿って、L字形またはU字型のような姿勢を取ります。次に上肢が壁から離れないように、壁にそって腕を上に持ち上げましょう。
猫背の人は壁から離れて前方に倒れそうになったり、または腰を反ってしまいがちです。こういったエラーの姿勢が出そうになる場合は無理せず少し手前で止め、深呼吸を2-3回して脱力をすることでも姿勢改善につながります。
5−10回程度、3セット行いましょう。実施する回数に応じて少しずつ腕も持ち上げがりやすくなります。
姿勢改善は軸回運動を促すだけでなく、私生活での肩こりも解消してくれます。ゴルフドリルとセットでフィジカルも充実させていきましょう!
監修 Function自由が丘 ムーブメント&フィジカルクリニック