PGAツアーのフェニックスオープンと同週開催
2024年LIVゴルフリーグ第2戦の舞台となったのはカジノで有名なネバダ州のラスベガス。コースは高級リゾートホテルが建ち並ぶ、街中に位置するラスベガスCCでした。会場に着いてのファーストインプレッションは意外にギャラリーが少なめということ。
同週、ネバダ州のとなり、アリゾナ州でPGAツアーのWMフェニックスオープンの開催と重なっていたことと、(取材期間が)練習日から初日だったということも関係していると思いますが、やはり新設3年目のLIVと歴史あるPGAツアーとでは、現時点で人気の差は圧倒的なものがあるとも感じられました。
スター選手を間近で観戦できるのはメリット
ただし、ギャラリーが少ないことは、ある面でプラスとなるかもしれません。現時点の世界ランキング3位で昨年のマスターズチャンピオン、ジョン・ラームが今季から電撃参戦したことに代表されるように、LIVでは潤沢な資金力を活かしてブライソン・デシャンボ―、ブルックス・ケプカ、ダスティン・ジョンソンなどのスター選手が集っている、いわば“ドリームリーグ”でもあります。
反面、取り囲むギャラリーは、何重もの人垣というわけではないので、ビッグネームを間近で堪能でき、サインをもらえるチャンスも多い、そういった意味では魅力的な環境でもあります。
LIVの代名詞のひとつが、Golf, But Louder (ゴルフ、だがより派手に)という文言。今回の会場のラスベガスCCは、住居やホテルが並ぶ街にあることもあり、エリアによっては音響を止めた静かなホールが続きますが、それでもイベントホールの8番パー3は大音量のサウンドが響き、ギャラリーをあおるDJと、ど派手なパーティの盛り上げぶりです。
さらに会場にはラスベガスを拠点とするプロアイスホッケーチームのベガス・ゴールデンナイツのチアガールが歩いていて、多くのギャラリーや子供たちと記念撮影をしていました。
チーム戦のプレースタイルに一考の余地
LIV創設時に話題となったのが、個人の順位とは別に4選手がワンチームとなってトータルスコアで競うチーム戦。現時点で13チームが競い合っています。
しかし、現地で観戦してみた印象としては、プレーする各組がバラバラのチームのため、見ていてチーム競技感が伝わってこないこと。せっかくチーム戦なのに、その盛り上がりが乏しく感じました。
スタート前やホールアウト後はチーム同士で集まるシーンを見受けましたが、例えば、同チーム2名×2チームの4人1組で組み合わせてプレーのほうがチーム戦らしさが高まり、LIV独自の魅力がより増えるのでは……。
選手たちはチームロゴを入れたキャップをかぶっていますが、契約の関係か、契約メーカーや契約企業のロゴキャップをかぶっている選手もちらほらいて、そのあたりの統一もこれからの課題といった印象です。チームロゴ自体はそれぞれ個性的なビジュアルなので、いっそウェアも、チームカラーに揃えたほうが見栄えもよく、わかりやすいかもしれません。
一部のビッグネームと、これからの若手勢とベテラン勢が入ったフィールド自体の底上げも課題だと感じました。
※LIVの3戦目はサウジアラビア「ジッダ(3月1日~3日)」です。(REPORT&PHOTO/Blue Sky Photos)