プロアマといっても侮ってはいけない。1937年に創設した歴史ある大会でその名もセミノールプロメンバートーナメント。選手たちは毎年コグニザントの会場PGAナショナルから翌週のベイヒルGL(アーノルド・パーマー招待の会場)へ移動するのだが、その途中でセミノールGCに立ち寄り企業や組織のCEOやトップアスリートとペアを組みベストボール形式のプロアマに出場するのが習わし。
松山英樹が優勝したジェネシス招待をインフルエンザで途中棄権したタイガーは大会ホストとしていつもなら表彰式に出席しチャンピオンにトロフィーを手渡すのがそれも今回はなし。松山が「タイガーと写真を撮りたかった」と苦笑いで悔しがった。
そして2週間後タイガーはセミノールのティーに立ち全米プロゴルフ協会のセス・ウォー会長とのペアでジャスティン・トーマス組とフォアサムでラウンドをおこなった。結果は33位だったが仲の良いトーマスと笑顔を交わすシーンも。
タイガー、トーマス以外にも父とペアを組んだローリー・マキロイ、コリン・モリカワ、トニー・フィナウ、ネリー・コルダ(女子も3名出場)ら人気者が勢ぞろい。
アーニー・エルスやトレバー・イメルマンら往年のメジャー覇者、元世界ナンバー1でライダーカップの名采配が話題になったルーク・ドナルドの姿もあった。
優勝したのはエリック・ファン・ローエン(南ア)のペア。雷雨で月曜日に順延されたコグニザント・クラシックの日曜日、彼は早々と72ホールを終えリーダーボードのトップ近くに浮上した。月曜は当初からプロアマに出る予定だったため「プレーオフになったら戻ってくる」と言い残しセミノールに移動。
幸い(?)オースティン・エクルートがスコアを伸ばし優勝しファン・ローエンは2打差の2位タイだった。ツアー勝利は逃したがプロアマで優勝。8番終了時点で試合結果がわかり緊急出動しなくて良いことがわかり安心して最後まで集中したという。優勝と準優勝を1日で手に入れ笑いが止まらなかった。
なおタイガーは8回優勝しているアーノルド・パーマー招待にはエントリーしていない。1カ月後に迫ったマスターズに向け調整を行なっているはずだ。