ラウンド前のウォーミングアップ中、背中をおさえる仕草を見せていた松山。ラウンド後には「(腰と背中の)痛みのせいで片足に痺れがあった。決して完璧な状態ではない」と海外の記者からの問いかけに答えていた。
ケガの巧妙かこの日は好調なショットにパット(26パット)が噛み合うナイスラウンド。しかし15番パー4ではラフからのアプローチを2度打ちする珍しいシーンも。
本人は「難しいライだったとかそういうことじゃなく、ただボールを上げようとしただけ。あっ、打った、当たった、という感じ。それがペナルティなのかそうかわからなかったけれどキャディに聞いたらペナルティじゃないといわれ(心配することなく)プレーを続けることができた」。
以前はペナルティが科されたが19年のルール改定で2度打ちは無打罰に変更されており、その恩恵を受けた格好だ。
そのホールはアプローチが寄らずボギーだったがピンチの後にチャンスとはよくいったもの。続く16番パー5では2打目をグリーン右に外したものの今度は絶妙なアプローチで15メートルをそのまま捻じ込みチップインイーグル。リーダーボードのトップに躍り出た。
その後シェーン・ローリーが10番から4ホールで5つスコアを伸ばし(1イーグル、3バーディ)6アンダー66で単独首位に立ったが松山は1打差の2位タイ。週末が楽しみになってきた。
もし勝てば節目のツアー通算10勝目。しかもツアー初優勝を飾ったジャック・ニクラス主催のメモリアル・トーナメント、タイガー・ウッズ主催のジェネシス招待に続きキング・オブ・ゴルフことアーノルド・パーマーの名を冠した今大会と、3つの招待試合をコンプリートすることになる。
もし達成すればゴルフ史に残るとてつもない偉業。もちろんポイントランクもトップに浮上する。松山のプレーから目が離せない。