王道クラウンらしい“癒しの走り”はまだまだ健在
き、緊急事態発令! おっさんゴルファー永遠の憧れ、新型クラウンセダンのゴルフバック積載性能を試したところ、フルサイズは2本ギリギリであることが判明しました。トヨタKINTOのオフィシャルホームページには「ゴルフバックは、2.5Lハイブリッド車が最大3個、FCEVは最大2本収納可能です」と書いてあり、勝手に安心してました。過去試したSUV版のクラウン クロスオーバーは3本載りましたし、よりデカいセダンなら余裕だろ! と思いましたがとんでもない勘違い。但し書き「9.5インチゴルフバックの場合。形状によっては収納できない場合があります」と。載せてみると案の定、トランク手前に真横積みできましたし、奥にも一本載せられましたがその上が狭くて載らない。ドライバー抜いて無理やり押し込めばイケるかもですが正直やりたくありません。全長5m超えのシリーズ最大のセダンがまさか……。かつてクラウンセダンと言えば「フォーバッグ積載」がマストでしたが時代も変わったなぁと、つくづく痛感。
とはいえ乗って分かりましたが悪いところばかりではありません。走行性能、スタイリングはホントに素晴らしい。全長5m超えで全幅ほぼ1.9mのセダンフォルムは輸入車、特にメルセデスやBMWのようなドイツ系セダンに比べてひけをとりませんし、伝統のFRプラットフォームがゆえの癒しの走りがいい。フロントに2.5リッター直4+モーターを組み合わせたガソリンハイブリッドと、トヨタ自慢の究極のエコカー、燃料電池仕様が選べ、今回前車に乗りましたが、システム出力245馬力は余裕の一言。それ以上にエンジン単体で225Nm、モーター単体で300Nmも発揮する最大トルクが凄い。約2トンのボディをラクラク引っ張ります。
なにより繊細なタッチのステアリングとしっとりした乗り心地がまさに「ザ・クラウン」。FF系プラットフォームを四駆化したクロスオーバーやスポーツSUVにはない絶妙さがあります。
今回のクラウンセダンは一昨年SUV版が出た時には「消えるかも?」と言われていた幻の車型。結局は4ボディ展開になりましたが今これに乗れるのはラッキー。大人3人での極上ゴルフドライブができないのは残念ですがクラウン王道の癒しの走りがまだまだ楽しめるのです。
撮影車種/トヨタ クラウン
全長×全幅×全高/5030×1890×1475mm
メーカー希望小売価格/730万円~
撮影/望月浩彦、撮影協力/カメリアヒルズカントリークラブ