4位タイからスタートした松山だが8番で3パットのボギーを叩いて「リズムが悪くなった」と10番からの4ホールでボギー、バーディ、ボギー、ダブルボギーとスコアを崩しシェフラーに12打差の12位タイに甘んじた。
「思うようにいかなかった」と痛む腰をかばいながらのプレーで「2試合連続トップ10に入れれば良かったですけれど最後(パーパットを)外して残念でした」と無念の表情。
それでも次週PGAツアーの本拠地で開催される賞金総額2500万ドル(年間最高)の第5のメジャー、プレーヤーズ選手権に向け「(2試合)続けてこの位置で戦えたのは良かった。来週はコースも違うし、しっかり準備してまたいいプレーができれば」と前を向いた。
ところで松山が優勝争いをすると不思議なことに毎回のように上位に加わる選手がいる。彼がマスターズで優勝したとき2位に入ったウィル・ザラトリスと22年のソニー・オープン・イン・ハワイでプレーオフの末、松山が破ったラッセル・ヘンリーだ。
今回も最終日松山はヘンリーと同じ組。飛距離では松山が上だがスコアは耐えてイーブンパーにまとめたヘンリーに軍配。通算7アンダーでザラトリスと4位の座を分け合った。
思えば松山が優勝したジェネシス招待でもザラトリスは3打差の2位タイ。椎間板ヘルニアの手術をして復活をかける今シーズン、ツアー2勝目を狙った大会でまたしても彼の前に立ち塞がったのは松山だった。
ヘンリーに関しては22年のソニー・オープンのプレーオフで松山がスーパーショットを連発してイーグルを奪って勝利したシーンが記憶に新しい。迫力はないが卓越したショートゲームでツアー4勝を挙げている名手のひとり、それがヘンリーだ。
データを紐解いてみても3人の共通点はほぼない。しかしザラトリスと松山はショットメーカーでパッティングさえ決まれば上位争いをするタイプ。対するヘンリーはアプローチとパットで勝負するプレーヤーだ。
同じ試合で3人が上位争いするのは単なる偶然なのだろう。ただ好きなコースの傾向は似ている可能性はある。松山だけではなくザラトリスとヘンリーの動向をチェックするのも面白いかもしれない。