2018年PGAティーチングプロアワード最優秀賞受し、女子プロの藤田さいきや東浩子を指導する大本研太郎プロ。2024年3月26日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、大本プロによるレッスンを掲載中。大本プロは「距離感は振り幅よりテークバックの『勢い』が大事」だという。それってどういうことか、みんゴルではその考え方を紹介しよう!
画像: 女子プロの藤田さいきや東浩子を指導する大本研太郎プロは「距離感はテークバックの『勢い』で作る」と話す

女子プロの藤田さいきや東浩子を指導する大本研太郎プロは「距離感はテークバックの『勢い』で作る」と話す

アプローチもティーショットもコントロールショット

「ゴルフのショットは、すべてコントロールショットです」

そう語るのは、女子プロの藤田さいきや東浩子を指導する大本研太郎プロだ。

スウィングやマネジメントだけでなく、フィジカルにも精通する大本プロは、ゴルフゲームの本質をこう語る。

「ゴルフは狙った方向、距離にボールを運ぶゲームです。ですからアプローチであろうとティーショットであろうと、すべてコントロールショットになります。つまりどんなショットでも距離感が大切になるわけですが、距離感は振り幅では作れません」

ひざからひざ、腰から腰などの振り幅で距離を打ち分けるアマチュアは多いが、間違いなのか?

「ゴルフ初心者が最初のステップとして振り幅を意識するのはいいと思います。ですが、ラウンド経験を積んだアマチュアであれば、振り幅を意識すべきではありません。なぜなら30Y、50Yの振り幅は存在しないからです」

テークバックの「勢い」をイメージすると、距離感もわきやすくなる?

では、距離の打ち分けは、どうすればいいのか?

「ゴルフだけでなく、スポーツ全般にいえることですが、すべての動作は『勢い』で考えるべきなんです。たとえば、50キロのバーベルを持ち上げるとき、スタンスを広げ、地面を踏み込むと同時に勢いで持ち上げるはずです。速く走ろうとすれば、両腕を素早く振りますし、ボールを遠くへ投げようとすれば、前足を踏み出し、前腕を素早く引きつけて勢いをつけます。動作に必要なエネルギーを“初動”で作っているわけです。この初動が『勢い』です。ゴルフに置き換えると『テークバックの勢い』となります。この勢いは人間が持つ本能的な動きなんです。熱いものに触れたとき、反射的に手を引っ込めますよね。そういう無意識下の本能を生かせるのが、勢いという言葉の大きなメリットです。ドライバーなら230Yを打つ勢いになりますし、グリーンを狙うアイアンなら100Yを打つ勢い、となるわけです。ですから距離感は勢いで作られるのです。ロングパットで考えるとイメージしやすいはずです。8mを転がす勢い(初動のエネルギー)がテークバックになればいいのです」

ゴルフの究極は2つしかないと大本プロ。ひとつはインパクトという現象(フェースの向きやヘッドの軌道)。そしてそれを導くための初動(エネルギー)だ。

この初動を勢いで考えてほしいというのだ。

「昔は振り幅でレッスンをしていましたが、勢いという言葉を使い始めると選手も生徒もイメージがわくようになったんです。50Yを打つ勢い。それだけで体は勝手に反応してくれます。本能を生かすからこそ、ムダのない、自然なスウィングになるのです」(後編へつづく)

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【つづきを読む】テークバックでヘッドを引くときのポイントや「勢い」の感覚をマスターする方法などを、週刊ゴルフダイジェスト3月26号やMyゴルフダイジェストで詳しく解説しています。

PHOTO/ Tadashi Anezaki

THANKS/ GPC恵比寿

※週刊ゴルフダイジェスト2024年3月26日号「距離感はテークバックの『勢い』で作る」より

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