教えてくれた人
日下部光隆プロ
1968年生まれ、神奈川県出身。ツアー3勝を挙げた“アプローチの天才”。
東京で「WASSゴルフスタジオ」を主宰し、シニアツアーにも挑戦中。サークレイス(株)所属。
自分に合ったソールが見つかればミスは激減する!
最近のウェッジはソール形状のバリエーションが豊富。今春発売されたピンの「S159」、タイトリストの「ボーケイ SM10」はともに各6種類のソールグラインドがあり、どれを選べばいいのか、逆に悩みの種になっていることすらある。
しかし日下部光隆プロは、アマチュアこそ、その恩恵は大きく、大いに活用すべきだと話す。
「打ち方の個性によって人それぞれ最適なソール形状があって、それがマッチすればミスが減るし距離感も合います。私たちプロはソールを削って最適なソールを作りますが、アマチュアの方はそれは難しいでしょうから、商品として選択肢が多いのはすごくいいことだと思います」
POINT①
“バウンス角”の数字だけでなく形を見よう
バウンス角の数字は、あくまで設計上のデータなので、ひとつの参考にはなるが絶対的ではない。実際に「出っ張り」の量を目で見たり、打って判断することが大事。
POINT②
フェースを開いて使うならヒールが削られているものを
フェースを開くと、ヒール側のバウンスが突き出てくる。そのためフェースを開いて使える人はヒール側のソールが削られているほうが開いたときにジャマにならない。
ソール形状とスウィングの相性は、基本的には入射角が鋭角な人ほどハイバウンスが合いやすいとのこと。
「ハイバウンスなほどソール幅が狭く、ローバウンスほど幅が広いのが基本なんですが、最近のソールは削りが多面化・複雑化しているので、必ずしもその傾向と一致しません。バウンス角の数字表記はあくまで参考程度にして、バウンスのボリュームを目で見たり、実際に打って判断することが大事ですよ」
POINT③
ソール判断の基本 = ハイバウンスなら狭ソール、ローバウンスなら広ソール
基本的なバウンスの設計は、バウンス角が大きいほどソール幅を狭く、ローバウンスほど幅を広くする。そこから逸脱したものが個性が強いモデルで、特殊な打ち方にマッチしたり、バンカーがやさしくなるなどの付帯効果が生まれやすい。さらにソールの削り方でさまざまな味付けが生じる。
POINT④
スウィングとの相性の基本! 入射角が鋭角なほどハイバウンスが合いやすい
一般的には入射角が鋭角な人ほど、バウンス角の大きめなハイバウンスのモデルが合いやすく、入射角がゆるやかな人ほどローバウンスとの相性がいい。またバウンス角が大きい、ソールが広いなどバウンスの総量が大きいソールほど、刺さりにくくお助け効果があるが、状況によって跳ねるリスクも生じる。
ピンが新サービスを開始! 自分に合ったソールタイプを見つけよう!
ピンゴルフより、一人ひとりのゴルフシーンから最適なウェッジのソールタイプを提案するサービス「ウェブフィット【ウェッジ】」を開始したとのリリースが届いた。
このサービスでは、スコア、飛距離、ゴルフシーン、打ち方など、自身の普段のプレースタイルを選択していくだけで「Sグラインド」「Wグラインド」「Bグラインド」「Hグラインド」「Tグラインド」「Eグラインド」の6タイプのうちどれが合っているか、最適なギャッピングを実現するロフトの組み合わせは何かを提案してくれるという。ウェッジ選びに悩んでいる人は、使ってみてはいかがだろうか。
ウェッジと言えば「ボーケイ」! タイトリストにもオンラインフィッティングがあった
実は、「ボーケイ」を取り扱うタイトリストでもウェッジのオンラインフィッティングがある。「ウェッジ セレクター ツール– ボーケイ」というサービスで、ハンデ(もしくは平均スコア)や使用しているピッチングのロフト角、ディポットの癖などを選択していくと推奨のセッティングが3本表示される。
ロフト角、バウンス角、グラインドのバリエーション、23種類の組み合わせから3本提示してくれるので、まずはその3本を試打しに行くのも手かもしれない。
ソールの形ごとにオススメのゴルファーや、試打したときの決め手などは、2024年3月26日号の「週刊ゴルフダイジェスト」とMyゴルフダイジェストにて掲載中!
TEXT/Kousuke Suzuki
PHOTO/Kazuya Nomura
THANKS/東名CC
※週刊ゴルフダイジェスト2024年3月26日号「ウェッジの大事が見えてきた! ボーケイSM10・ピンS159 全12ソールを試打チェック」より一部抜粋