希望すればほぼ全試合に出場できる
同QTは基本的にフィリピン人のためのものだが、出場枠120人のなかに"インターナショナル枠"が30人ある。
「自分の生徒でフィリピンに住んでいるプロゴルファーがいて、彼が出るというから『じゃあ僕も』という軽いノリでした。準備は仕事の空き時間にちょっと練習したくらい」
と奥嶋氏。会場となったサウスパシフィックGCの印象は、
「意外に難しかったです。距離は7000ヤード少しですが、ドッグレッグが多く、池が絡んでいたり距離は短いけど狭かったりと、トリッキーでした」
4日間のQTは最初の2ラウンドで60位タイまで残り、さらに2ラウンド。トップ30に「カテゴリー6」、31位以下には「カテゴリー7」の優先出場順位が与えられる。日本人選手は12人が挑み、うち11人が「カテゴリー6」「カテゴリー7」を獲得。奥嶋氏も4日間完走し、41位でカテゴリー7の資格を得た。
PGTは年間10試合以上が組まれ、昨年の賞金王の獲得賞金は約150万ペソ(約400万円)。アジアンツアーのようにLIVやメジャーへのルートを持っているわけではなく、日本人選手の多くは純粋に試合への出場機会を求めて参戦しているようだ。
フィリピン人選手の印象を聞くと、
「多くはお金がなくてクラブも買えません。一部のお金を持っている人は新しいクラブを使っていましたが、多くはどこのメーカー? というようなクラブでした」
フィリピンは島国なので、ツアーの移動に飛行機を使用する機会が多く、旅費がかかる。従って移動を控える選手も多く、奥嶋氏の「カテゴリー7」でも希望すればほぼ試合に出場できるという。
奥嶋氏は6月上旬の試合に出る予定で、
「今度は練習しないとまずいなと思っています」
第2弾の現地リポートに期待したい。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年4月2日号「バック9」より