チーム目澤で培った“準備力”でトップ選手たちとしのぎを削る
アクサレディスの練習日、「練習ラウンドってこんな感じですか?」と永井直樹コーチと談笑をしながら練習ラウンドを行う清本美波。初戦ということもあり、初々しさが感じられる。ところが、試合への意気込みを聞くと真剣な表情へ一変する。
「いまは緊張とか全然ないのですが、試合ではどうなるか自分でも分からないですね。でもこの試合に向けてオフシーズンはしっかり準備をしてきたので、自分の力をしっかり出せればいいなと思ってます」(清本)
今年からチーム目澤に入り、目澤秀憲プロコーチの弟子である永井コーチに教えを乞いながらプロの舞台で戦う準備をしっかりしてきたという清本。特にコースセッティングが厳しくなるプロの世界では苦手としているアプローチが課題になると考え、重点的に練習をしたという。
「今まで、アプローチはロフトの立っているウェッジで転がすという選択肢しかなかったんです。プロテストでは何とかこの転がしで上手く戦えたのですが、毎回コースコンディションやセッティングが変わるツアーで成績を残すにはこのままではダメだと思ったんです。なので、まずは状況ごとにどんな打ち方がベストなのかを考えられる状況判断力。そしてそのライに対する打ち方の引き出しを増やすようにしたんです」
練習ラウンド中、コースの状況を確認しながら、チップショットやピッチアンドラン、そしてロブショットなど様々なワザを試してはヤーデージブックとにらめっこをしながらメモをしていた。
ダメなゾーンを把握することで自信を持って攻められる
「今年からヤーデージブックの形式が変わって情報がほとんどなくなってしまったんです。なので自分で感じたことをメモするようにしています。あとは行ってはいけない場所や理想の落とし場所などを記入するコースマッピングを徹底的にやることでリスクマネジメントをしています。まずは出場できる試合を大事にし、前半戦のリランキングで出場権を得ることが目標。そのような経験を積んで優勝ができるような選手になりたいです」とプロデビュー戦の直前でありながら、その先をしっかりと見据えている。
最大の目標は「ロサンゼルスかその次のオリンピックに出場し活躍すること」だというが、このアクサレディスからどんな活躍を見せてくれるのかに注目したい。
PHOTO/Hiroyuki Okazawa