「世界で活躍できるプロゴルファーになります」。「なりたい」ではなく「なります」と言い切る中野に注目!
本来は年明け早々に計画されていたが、能登半島地震のため延期、新シーズンを迎える直前の開催となった。開会後すぐ、地震の被害者への黙とうが行われた。
来賓の挨拶は、”文武両道“を目指すゴルフ部、叱咤激励が続く。岸田文雄首相からのビデオメッセージも交えながら、「ブランド価値を世界に広げて」「男子ゴルフ界を盛り上げて」「早稲田で学べば世界が睨める」「練習で泣いて試合で笑えというのが早稲田スポーツの真髄」など、世界を見据えた活躍を願う言葉が続く。
それに応える中野麟太朗の謝辞はこうだ。
来場者や主催者に感謝を述べたあと「本当に昨年の自分の1年間は“大冒険”でした。日本アマ優勝は今までのゴルフ人生おいて本当に最高の瞬間でしたし、その後にレギュラーツアーに5回推薦で出場させていただき、フジサンケイクラシックとバンテリン東海クラシックでローアマチュアを獲得させていただきました。さらにナショナルチームに選んでいただき、今年1月には初のPGAツアーとなるソニーオープン・イン・ハワイにも出場しました。この大冒険の1年間を作れたのは、もちろん自分の日々の努力の成果であるのは間違いないかもしれませんが、それ以上にサポートしてくださった皆様の力のおかげだと思っております。自分の一番近くで支えてくださった家族、厳しい指導で温かく見守ってくださった斉野監督、土屋会長始めたくさんのOB、OGの皆さま、そして切磋琢磨し、自分の勉学やゴルフを競い合ってきたゴルフ部の仲間があってこその今年の自分の1年だったと思います。
しかし、自分は日本アマをゴールだとは思っていません。将来自分は世界で活躍できるプロゴルファーになります。そのために今年は3つのことを成し遂げたいなと思っております。1つめ、アジアパシフィックアマに優勝し来年のマスターズ、全英オープンに出場します。2つめ、今年とは言いませんが、大学在学中、アマチュアの間にレギュラーツアーに優勝し、そのままプロに行く道を作ります。そして3つめ、団体戦で日本一です。1つめと2つめは、自分の個人の力で成し遂げるものですが、3つめに関しては自分の力で成し遂げることができません。切磋琢磨してきた仲間たちの力を借りて、今度は自分だけでなく、ゴルフ部全員での祝勝会を挙げられるよう、今年は尽力していきたいと思います。
ゴルフ部の皆様。本当に今回、中野が、中野が、と自分ばかりが褒められてあまり心地よい気持ちはしないと思います。そういった者しかこのゴルフ部にはいないと思っています。そういった仲間たちとゴルフをできるおかげで自分は、日本アマ優勝などの成績を出せることができたと確信しております。本年度、絶対日本一になって、この祝勝会をもっと盛り上げていきましょう」とぺ―パーも見ずに話す姿に大きな拍手が送られた。
最後に斉野恵康ゴルフ部監督は、「これからまた活躍するとちやほやする人も出てくるでしょう。皆様もただ応援するだけではなく、厳しく優しく見守っていただけたらなと思います。中野の早稲田ではなく、早稲田の中野です。中野だけではないと部員全員が思っていると思います」とゴルフ部を叱咤激励した。
来週、国内男子ツアー開幕戦の東建ホームメイトカップに出場する中野。
「初めて開幕戦に出場することができて、まずは推薦してくださった東建コーポレーションの方に感謝するとともに、このオフシーズンはショット力とゴルフの考え方を磨き、最大限の準備をしてきたので、自分の開幕を男子のレギュラーツアーの開幕戦で迎えられることが楽しみでしょうがないです。この4月に大学3年生になるので、出られる大会はすべて優勝狙っていきたいと思います」と強い目力で、頼もしい言葉を口にする。
ゴルフ界の期待の星、麟太朗の新シーズンに注目だ!