イングランド・ノッティンガムにあるエドワルトンGCは、「ハート・オブ・コミュニティ」つまり地域コミュニティの中心的存在になることを目指している。同GCでは9ホールのゴルフコースとパー3コース、それにドライビングレンジと規模は決して大きくないが、ゴルフを中心に人々が集まる場所を提供しようと改修工事をして、なんと幼児教育の教室が開催できる場所を作ったのだ。
新生児などまだ言葉を話せない赤ちゃんとのコミュニケーションを取る方法を親に教える「ベビーサイン」や、幼児自身が社会的スキルを高めるための「トッドラートーキング」、さらには子供の感受性を育てる情操教育のクラスなど、火曜と土曜に3つの教室が開催されるという。これは幼稚園児を中心に毎週500の教室を開いているタイニートーク社とのコラボレーションで、教師やカリキュラムは同社が提供しているそうだ。
ノッティンガム市は人口の約10パーセントが学生という若者の多い町。出産率が高く、特に4歳以下の子供の数が多いとされている(もっとも子供が学校に通うようになると移住する家族も多いため、子供の人口は多くないが)。つまり、ノッティンガム市のニーズとタイニートーク社の方針が合い、それをエドワルトンGCがマッチングさせたというわけだ。
近年、日本のゴルフコースでも託児所を設けるところが増えつつあるが、ゴルフ場で幼児教育をすれば、もしかすると将来ゴルファーになってくれるかも。ちなみにエドワルトンGCの試みは地元にも認められ、新たな施設には地元区議会より投資が行われるという。
良いことずくめのゴルフコースでの幼児教育。日本のゴルフ場にも、こういった施設があっても良いのかもしれない。
※週刊ゴルフダイジェスト 2024年4月9日号 「バック9」より