西村コーチが教える練習法
ジュニアからプロ予備軍まで幅広い層のゴルファーを指導する西村至央ゴルフコーチ(ミライズゴルフアカデミー主宰)は、トラックマンレンジ活用のポイントは、「9番アイアンの打ち出し角」と、「100ヤード以内のキャリーの精度」だと言います。
「7番アイアンで練習する人がほとんどだと思いますが、昔から9番アイアンの飛距離の2倍がドライバーの飛距離と言われるので、9番アイアンを練習することで自身の飛距離目標もわかります。また、9番アイアンの適正飛距離を打つには打ち出し角が24~26度以内にする必要があります」(西村)
9番アイアンの打ち出し角が30度以上ある場合は、ハンドファーストのインパクトが出来ていないことになります。35度の人がいきなり24度にすることは難しいが、目標値に向けたスウィング作りができるのが、トラックマンレンジの特徴になります。
「アドレスのカタチから腰を左に回した状態がインパクトになります。ゴルフのスウィングは前傾と回転でできています。前傾と回転ができれば打ち出し角24度ができます。上体が伸び上がると手元が浮き、ロフトが増えてしまいます。股関節と胸が下を向いた状態で前傾を作るのが目標ですが、最初はアドレスからインパクトまで胸を下に向ける意識でやってみてください」(西村)

9番アイアンの打ち出し角を24~26度にするには、ハンドファーストが必須。アドレスの形から腰を左に回したインパクトの形を目指そう
100ヤードはゴルフの「ヘソ」とも言われる重要な基準点。「これなくして距離感は生まれません。何番アイアンで、何パーセントの力感で打ったらちょうど100ヤードキャリーになるのかを知ることが大切です」(西村)
50ヤード、70ヤードも重要で、キャリー手前3ヤード、奥2ヤードの誤差に留める練習をすることで劇的にスコアアップにつながることは間違いありません。
「クラブを振る力感、スピード感は100ヤード以内のコントロールショットで覚えることができます。これはドライバーの飛距離アップにもつながります」(西村)
左右のブレ(キャリーサイド)も修正ポイントを知ることができる。右手前にショートすることが多い場合は、「振り遅れ」が原因で、左に引っかけてオーバーする球が出る場合は、「打ち急ぎ」が原因となっているケースが多い。

体の浮き上がり、上体の突っ込みが距離感が合わない原因。股関節と胸の前傾を変えずにアドレスの形に戻る意識を持つようにしましょう
「トップからの切り返しが重要で、手が早くてもダメ、体が起き上がってもダメ、手のカタチをできるだけ変えないまま腰の回転に合わせて、アドレスのカタチに戻すように振るようにしてください」(西村)
トラックマンレンジは、「レンジボールモード」と「コースボールモード」の選択ができます。コースボールモードは、風や打席階数に左右されることなく、そのスウィングで生み出される打球データを表示してくれるので、正確な距離感を覚えることができます。
「この練習はプロが日常的やっている練習です。練習の80%は100ヤード以内のコントロールショットと言っていいでしょう」(西村)
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youtu.be取材協力/港南ゴルフセンター