「強く叩けて軽やかに振り抜ける元調子進化系」として2023年10月に登場した「ツアーAD VF」。登場するや多くのプロがスイッチ、一部メーカーの純正カスタムシャフトに採用されるなど高い評価を獲得している。今回はそんな「ツアーAD VF」の魅力を、話題の新作ヘッドと"強く叩く"パワーヒッターを意識した「6X」の組み合わせで3話に渡って試打検証。第2回は「キャロウェイ パラダイム Aiスモーク編」です。

ツアーAD VF
「6X」に合うのはどのヘッド?

「中間から先端の剛性が高く、フェースがかぶって入らない、左へのミスを防いでくれるシャフト」とプロや上級者からの評価が高いグラファイトデザインの最新モデル「ツアーAD VF」。

今回もシャフト重量が67グラムとほぼ70グラムに近いハードなモデル「6X」で、堀口宜篤氏とヘッドとのマッチングを検証していく。

画像: ツアーAD VF(6X)を試打するのは、ドライバー試打経験の豊富な堀口宜篤氏

ツアーAD VF(6X)を試打するのは、ドライバー試打経験の豊富な堀口宜篤氏

「ツアーAD VFは中元調子で先端がしっかり、いろいろな球種を打ちわけやすいシャフトです。6Xはアスリート向けのハードなシャフトなので、パラダイム Aiスモークのラインナップの中だと、操作性の高い◆◆◆(トリプルダイヤ)と組み合わせる方が多いかもしれません。今回はそこからテストしてみましょう」(堀口氏)

ちなみに堀口氏の普段のヘッドスピードは47~48m/s。計測にはGCクワッド、ボールはタイトリストProV1を使用した。

まずは本命予想の「パラダイム Aiスモーク ◆◆◆(トリプルダイヤ)」

パラダイム Aiスモーク ◆◆◆(10.5度)を装着して試打開始。

「しなりが少ない! やっぱり硬いですね。弾道も低い!」とハードなスペックに手ごわさを感じつつ試打を続ける堀口氏。

画像: 低~中弾道の強いボールを連発。しっかりつかまえにいってややフェード

低~中弾道の強いボールを連発。しっかりつかまえにいってややフェード

「私のヘッドスピードだとややしんどいですが、切り返しで無理にしならせなくても自然とシャフトが来てくれる感じがあります。自分で積極的にシャフトをしならせたい人はツアーADシリーズなら、『CQ』のほうが向いているかもしれません」(堀口氏)

試打結果(ベストボール3球の平均値)
キャリー:248.3ヤード(最長252ヤード)
総距離:270.6ヤード(最長276ヤード)
スピン量:2394rpm
ボールスピード:66.1m/s
ピーク:28.6ヤード

「10.5度のヘッドでも弾道は低めで、ボールも強いです。この組み合わせだと絶対に左に行かない安心感があります。パワーがあって、弾道を打ち分けたい人はこの組み合わせでしょうね。私もヘッドスピードがもう少しあればなあ」(堀口氏)

画像: ヘッド体積450cc。やや小ぶりで操作性が高い「パラダイム Aiスモーク ◆◆◆(トリプルダイヤ)」

ヘッド体積450cc。やや小ぶりで操作性が高い「パラダイム Aiスモーク ◆◆◆(トリプルダイヤ)」

アスリートの王道か「パラダイム Aiスモーク MAX」

つづいてパラダイム Aiスモーク MAX(10.5度)を試打。

「◆◆◆(トリプルダイヤ)よりヘッドが大きくなりローテーションが少なくなる印象。小細工せずヘッドをバチンと当てていきたくなりますね」(堀口氏)

画像: 「この組み合わせは打ちやすい!」と堀口氏

「この組み合わせは打ちやすい!」と堀口氏

試打結果(ベストボール3球の平均値)
キャリー:253ヤード(最長256ヤード)
総距離:275ヤード(最長277ヤード)
スピン量:2603rpm
ボールスピード:67.7m/s
ピーク:29ヤード

「この組み合わせは打ちやすいですね、いまどきのアスリートの王道と言えそうです。ローテーションが少ないので、左足と手が真っすぐになったところでヘッドが自然とスクエアになってくれる感じがします。ボールを押し込みやすいですね。弾道はほぼストレートか、かすかにフェードくらい。左に行く不安もありませんし、振れば振るだけ飛ばせそうです」

画像: 「ヘッドのローテーションが少なく、インパクトでヘッドをスクエアに戻しやすい」と堀口氏

「ヘッドのローテーションが少なく、インパクトでヘッドをスクエアに戻しやすい」と堀口氏

「スピン量も◆◆◆(トリプルダイヤ)より増え、中弾道の強い球が出ます。高さを抑えようとしなくても、自然と抑えられる感じがいいですね。この球の強さはシャフトのおかげが大きいでしょう。数値だけを見ると◆◆◆と近いですが、ショットごとの数値はこちらのほうが揃っていました。コースで安定していい結果が出せそうです」(堀口氏)

画像: バランスのいいスタンダードモデル「パラダイム Aiスモーク MAX」

バランスのいいスタンダードモデル「パラダイム Aiスモーク MAX」

「AIによる設計のおかげか、パラダイム Aiスモークシリーズは芯が広く感じます。ツアーAD VFと組み合わせれば左へは行きにくいので、ミスヒットを恐れずどんどん振って飛ばしてほしいですね」(堀口氏)

パワーヒッターの新たな解となるか「パラダイム Aiスモーク MAX D」

最後に適度なドローバイアスで、多くのアマチュアにフィットしそうなパラダイム Aiスモーク MAX D(10.5度)を試打。

「見るからにつかまりが良さそうです。投影面積も大きく、安心感がありますね。シャフトも短く感じます。つかまるヘッドは左への怖さが出てきますが、ツアーAD VF (6X)との組み合わせだとどうでしょうか」(堀口氏)

画像: しっかりつかまったドローボールだが曲がり幅は少なめ

しっかりつかまったドローボールだが曲がり幅は少なめ

「VFの6Xと組み合わせても、つかまりの良さは残りますね。弾道はほぼストレートに飛んで、落ち際で少し左に曲がるドローボールです。パラダイム Aiスモークシリーズの中ではスピンが入りやすいですし、ボールも上がりやすいですね。これもいいなあ」(堀口氏)

画像: ほどよいドローバイアスでボールも上がりやすい「パラダイム Aiスモーク MAX D」

ほどよいドローバイアスでボールも上がりやすい「パラダイム Aiスモーク MAX D」

試打結果(ベストボール3球の平均値)
キャリー:244.6ヤード(最長253ヤード)
総距離:267.3ヤード(最長274ヤード)
スピン量:2728rpm
ボールスピード:66.9m/s
ピーク:31ヤード

「ツアーAD VFの6Xはハードなシャフトですが、ヘッドの特性はきちんと出ていると言えます。MAX Dと組み合わせるとヘッドが動いてボールをつかまえてくれる印象です。これまでと逆に右が怖くありません。思い切り振っても大きなスライスは出にくいですから、パワーがあってややカット軌道に振る人には最高でしょう」(堀口氏)

画像: 試打者/堀口宜篤 レッスンやフィッティングを行う「PGSTパフォーマンスゴルフスタジオ」主宰。ゴルフダイジェスト誌での試打経験多数

試打者/堀口宜篤
レッスンやフィッティングを行う「PGSTパフォーマンスゴルフスタジオ」主宰。ゴルフダイジェスト誌での試打経験多数

「上級者はパラダイム Aiスモーク◆◆◆、初心者はパラダイム Aiスモーク MAX Dのような選び方ではなく、自分の体力や好みの弾道に応じてシャフトとマッチングさせることが重要。今回の6X限定の試打ではパラダイム Aiスモーク MAXとの組み合わせが気に入りましたが、5Sや5X、6Sなど、他のスペックと組み合わせると変わってくるかもしれません。一発の飛びだけでなく、ラウンドを通して安定して飛ばせる1本を探して、皆さんもぜひ打ち比べてほしいですね」(堀口氏)

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