同CCの被災度は軽微で営業再開も早かったそうで、そこで被災し、いまだ営業再開できていない周辺5カ所のゴルフ場の支援を始めたというわけだ。
その内容とは、同CCの周りにあるザ・CC・能登、能登島G&CC、和倉GC、能登GC、GC金沢リンクスの会員たちに、平日に限り同CCのラウンドをメンバー料金で提供するというものだ。
「支援制度は、ご自身が所属しているゴルフ場に話を通す必要があります。もし、所属ゴルフ場さまに連絡を取れない場合は、所属ゴルフ場のメンバーであることを証明できるものをお持ちください。メンバータグの類いでも結構です」(能登CC)
期間は今年6月末まで。料金は平日キャディ付き1万1040円。セルフ7740円(税込)。
同CCは1968年開場。設計したのは日本ゴルフ草創期に活躍し、日本プロゴルフ殿堂入りしている安田幸吉。
なだらかな地形を持つ27ホールのシーサイドコースで、黒松やアカシアの樹木でセパレートされ、日本海を見渡せるロケーションは抜群。昨年には北陸初となる「第33回日本シニアオープンゴルフ選手権」を開催している。
ちなみに、その被災5カ所のゴルフ場の現況を記しておこう。
〈ザ・CC・能登〉電話では「今日の営業は終了しました」の録音が流れるだけ。ホームページではメールで問い合わせるよう要請している。再開は未定のようだ。
〈能登島G&CC〉営業は3月23日(土)より再開。ただしクラブハウスの浴室はまだ復旧していない。
〈和倉GC〉配管がすべて被災していて、復旧の見通し立たず。今年の会員の年会費は免除という。「能登CCの支援には感謝しています」。
〈能登GC〉問い合わせの電話をかけても応答せず。まだまだ再開のめどは立っていないのだろう。
〈GC金沢リンクス〉コースは液状化のため復旧工事が必要。ホテル付帯の新クラブハウスも建設していて、再開は来年4月の予定。
「この支援策、非常に意義のあることだと思います。ほとんどが地元の入場者だと推察しますが、やはり地元地域の人々の気分転換になったり、励ます策としてグッドアイデアですね」
とゴルフ場経営コンサルタントの菊地英樹氏。
相見互いの精神で、1日も早い復旧をと願わざるを得ない。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年4月16日号「バック9」より