“マッドサイエンティスト”ことブライソン・デシャンボーが自身のYouTubeチャンネルで“ロールバックボール”(飛ばないボール)を考察する動画をアップした。
画像: 飽くなき探求心を持つブライソン・デシャンボー(撮影/Blue Sky Photos)

飽くなき探求心を持つブライソン・デシャンボー(撮影/Blue Sky Photos)

飛ばないボールをエリートゴルファーの競技で義務付けるのは、もはや議論ではなく2028年1月からルールとなる。そんななか、圧倒的飛距離を誇るデシャンボーは、ルールに適合するであろうナイキのOne Tourボールを使用し、ダラスナショナルGCで9ホールをプレーした動画を公開。ロールバックボールがどれほど負担になるかを示すのが目的だ。

用具に関するルールをつかさどる全米ゴルフ協会(USGA)の用具技術チームは、デシャンボーのドライバーショットが現行のボール比べ15ヤード飛ばなくなると推定している。

One Tourは現在デシャンボーが使用しているプロV1xと比べコンプレッションが低い(軟らかい)が、一般的にコンプレッションが高いボールと速いスウィングスピードの組み合わせが飛距離を最適化する理想的な組み合わせ。逆に低いコンプレッションのボールと高速スウィングの組み合わせは最適ではない。

ビデオのなかでデシャンボーは、「軟らかすぎてエネルギーが伝わらない」と効率の悪さを主張。それでもドライバーで315ヤード前後飛ばし、340ヤードのパー4でワンオンする場面も。「ボールスピードはいつもより遅い。スピン量も多すぎる」。「ロールバックボールの正否は視聴者にお任せしますが、個人的には“なし”」と結論付けている。タイガーが全盛期にプレーしたOne Tourが新ルールの適合ボールかはわからない。正式な実験は、いずれまたデシャンボーが科学することだろう。

1日8杯のプロテインシェークを飲み、超人ハルク並みの体になったデシャンボーだったが、最近は元の体形に戻っている。それは「増量すると、100歳まで生きる前に心臓発作で死亡する確率が3倍になる」と悟ったから。科学者にも間違いはある。

※週刊ゴルフダイジェスト 2024年4月23日号「バック9」より

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