「いいプレーしたあとに辻村さん探しちゃいました(笑)」(六車)
日本からは世界女子アマランキング順に、荒木優奈、中村心、六車日那乃、新地真美夏、飯島早織、寺岡沙弥香、横山珠々奈、吉田鈴の8名が出場したオーガスタナショナル女子アマ。決勝の地であるオーガスタナショナルGCのティーイングエリアに立ったのは、予選通過順で寺岡沙弥香、六車日那乃、吉田鈴、新地真美夏。開催5回目で日本人選手が過去最多の4名となった。
2年連続でオーガスタナショナルGCを回った六車は5番(パー4)でボギーとするも、6番(パー3)でバーディとし、バウンスバックに成功。8番(パー5)もバーディを奪い、前半は1アンダーで折り返す。後半出だしの10番(パー4)をボギー、アーメンコーナーに入り、11番(パー4)をバーディ、12番(パー3)をボギーと出入りの激しい展開になり、15番(パー5)、18番(パー4)をともにボギー。最終日は2オーバー、トータル3オーバーの17位タイで終戦した。
ここからはラウンドが終わったばかりの六車と辻村の会話を抜粋していく。
辻村 今回、この結果(昨年のスコアは「77」で今年は「74」)だけど、昨年より成長を感じた?
六車 感じました! 辻村さんに教わったことで長いバンカーショットとかが上手くいきました。辻村さんが来られることを知っていたので、そのときは「辻村さん見ているかな」って思いました(笑)
辻村 寄せたときね、ドヤ顔してた(笑)。8番のアプローチも良かったしね。ただ僕からしたら、後半疲れてきたときとかプレッシャーがかかった場面で、普段取り組んでいると思うんだけど、もっとしっかり下半身を動かしていかないといけないと思った。今日のコンディションなら本当はパープレーで回れたと思うんだ。たとえば難しい12番のパー3。ショートで左に引っ掛けたのは、下半身が止まってしまった結果だと思う。そういうショットが後半は多かった。だから帰国後はもっと下半身を強化して、回転が止まって左に行ってしまう球をなくさないとね。ティーショットで右に出た球もあったけど、それも下半身が動いていないから。上半身と連動しないと日那乃の良さは出ないからね。ショートゲームのバリエーションは増えているし、グリーン上のタッチ感も良かったからね。全部は入らないから(笑)。もう少しショット力だね。
六車 はい!
辻村 でも、本当にこの試合を見れてよかったよ、楽しかったし。
六車 本当ですか!?
辻村 正直、日那乃が今日いくつで回ったって覚えていないんだよね。元気そうで、楽しそうに打っているなっていうのが見れてそれだけでよかった。18番の左からの難しいアプローチって日本の練習だとなかなかない。だから、今日のをしっかり覚えて、練習時にイメージしないとね。でも、出来たアプローチもたくさんあったし、良かったよ。
六車 はい! いいショットするたびに「辻村さん見てるかな」って(笑)
辻村 もちろん全部見てたよ(笑)。ちなみに、今日は自分ではどこが良かった?
六車 ん~と、どこだろ。11番は良かったですし、パー4でボギーになりそうな箇所が何回かあったんですけど、そこがしっかり拾えたところは良かったです。
辻村 3つ、4つ拾えてたもんね、ああいうのはめっちゃ大事!
六車 あとは5番でセカンドを奥に外した場面なんですけど。辻村さんにキャディをしていただいた昨年のサントリーレディスで「いまのはイチ、ニッ、サンでやらなきゃいけない場面だよ」って言われたのと同じ状況だったんです。だから、今回、「イチ、ニッ、サン」で打つって決めて。結果はボギーだったんですが、教わった場面でしっかり実行できた。そういうのがいっぱいあって、本当に良かったです。
辻村 終わったばっかりでそんな整理ができるって日那乃は凄いよ。順位はどうでもいいっていうのは言い過ぎかもしれないけど、この経験を活かさなきゃダメ。この場所で、このメンバーでやれているっているんだから、ゴルフの見方が深くならなきゃね。もっとパーオンするためにはやっぱり下半身を積極的に使わないと。あんなに上が先に動いてたら球がまとまらないよ。
六車 はい、わかりました! ありがとうごさいました。
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大会はイングランド出身で首位からスタートしたロッティ・ウォードが5バーディ、2ボギーの「69」で回り、通算8アンダーで優勝。2024年の「シェブロン選手権」「全米女子オープン」「アムンディ エビアン選手権」「AIG女子オープン」のメジャー4大会の出場権を得た。
なお、他の日本人3選手は吉田鈴が14位タイの最上位で、寺岡沙弥香は17位タイ、新地真美夏が29位だった。
PHOTO/Blue Sky Photos