5番ホールと15番ホールで計測しているドライビングディスタンス。ブライソン・デシャンボーやローリー・マキロイという世界屈指の飛ばし屋を10ヤード以上離し、初日の平均飛距離を329.2ヤード、2日目は320.0ヤード、2日間トータルで323.75ヤードで1位に立ったのが、全英アマ優勝の資格でマスターズ出場を決めたアマチュアのクリスト・ランプレクト。昨年の全英オープン初日、首位に躍り出たことで知る人もいると思うが、2メートル3センチの長身と長い手足を生かした「超ド級」の飛距離が最大の武器。
辻村 練習場で気になっていましたが、長身で手が長いので、スウィングアークが圧倒的に大きく、「飛んで当たり前だよね」なんて思っていましたが、度肝を抜かれました。
GD 僕、ボールまったく見えませんでした……。
辻村 風が強かったこともあり、打ち出しを低く置きに行くような打ち方をしましたが、インパクト音が聞こえたと思ったら、もう向こうのほうに着弾していましたね(笑)。1番ティーイングエリアで見ていましたが、バンカーを軽く超えていたので320ヤードは優に出ていたように見えます。
GD 置きに行ってそれはすごすぎますね。
辻村 実は前日の練習場で見たとき、切り返しからインパクトにかけての、不自然なくらいの屈みこむ動作が気になっていました。よく「沈みこむように切り返す」と言いますがそうではなく、身長が高すぎるがゆえ、ヘッドを地面に届かせるために屈んでいるように見えたのです。この動きは回転速度も再現性も阻害するため、「今後の伸びしろはあまり期待できないな」と一瞬考えましたが、すでに実績は出ているわけで。アマの方に勧めたくない動きなのですが、それを補って余りある飛距離は魅力ですね。