大会2日目、ゴルフ好きで知られる歌姫テイラー・スウィフトがオーガスタナショナルGCを訪れていた。目撃情報は多々あるのだが彼女を映した写真がSNSに投稿されていないため実際に会った人でないとスウィフトが来場したのかどうかは定かではない。しかし来ていたことは確かだ。
撮影を正式に許された報道陣にもキャッチされなかったのはマスターズ委員会の目が光っていたから。来場者を不快にさせないおもてなしのひとつともいえる。
スウィフトの他にも多くのセレブが密かに来場しては密かに去っていく。今回も馬術の五輪金メダリストやF1の元チャンピオン、NFLの有名クォーターバックなどがパトロンに紛れていたが不躾に撮影をねだるメディアはいない。セレブにとっては過ごしやすい環境なのだ。
オーガスタナショナルGCの設計者でもあり、マスターズトーナメントの創始者でもある球聖ボビー・ジョーンズは「どんなに素晴らしいイベントでもそれを伝え広めてくれるメディアがなければ成り立たない」という信念を持っていた。
ジョーンズの精神はいまでも受け継がれメディアセンターの壁には彼の言葉が刻まれている。世界中からやってくる報道陣にホワイトハウスのような豪華な施設を提供する太っ腹なところもあるが基本的にはメンバーオンリーの厳格なゴルフクラブ。たとえ地元に住んでいても足を踏み入れることはできない。
美しい花々が咲き誇るオーガスタで4月第2週におこなわれるゴルフの祭典を世界中の人々が心待ちにしてする。
フェアウェイにはちりひとつ、枯葉1枚も落ちていない。4大メジャーで唯一毎年同じコースで開催される特別な大会の裏では多くの人が美しい景観を保つため涙ぐましい努力をしている。
さて最後にトリビアです。クラブハウスに続くマグノリアレーンには何本の樹が植えられているでしょうか?
答えは61本。ちなみに、なぜ切りのいい60本ではなく61本なのかは不明だ。
※2024年4月14日19時45分、一部加筆修正しました。