塚田 好宣
シニアツアー「トラストグループカップ」「コスモヘルスカップ」で昨年2勝を挙げた。2021年の「全英シニアオープン」では8位。今年のレギュラーツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」にも出場した54歳
久保 勝美
昨年、シニアツアーの「コマツオープン」で優勝。60歳以上の選手が出場する「関東プログランドシニア」「日本プログランドシニア」も制した。所属の高根CCでアマチュアのラウンドレッスンも行う61歳
「アプローチが上手な人は打ち方がうまいんじゃない。状況判断がうまいんです」
なぜプロはうまく寄せられて、アマチュアは寄せられないのか? 40ヤード以内について両プロはこう語る。
どんな状況でもSW1本でどうにかしようとする人って多いんですよね(久保プロ)
「アプローチで一番大切なのは打ち方より状況判断。まず、ボールのライをチェックして、『このライからだったら、こんな球で、グリーンのあそこに落として、ピンまで転がしていこう』とイメージすることが大事です。でも、アプローチがうまくない人は、ライが良くても悪くてもSWを握って、どんな状況でも同じような打ち方をしようとする。これでは、うまく寄せられないですよね」(久保プロ)
方向を意識するだけで、球の高さイメージを持つ人は少ないんです(塚田プロ)
「まずボールがあるライをチェックして、上げられるのか、上げられないのかを判断。それから、どんな球で、どう寄せていくのか、をイメージする。寄せるには、この弾道イメージが肝心なんです。球の高さを意識しないで、ピンへの方向や距離だけを考えているアマチュアの人が多い。高さも含めた弾道イメージがなければ、使うクラブも打ち方も、本当は決まらないはずですよね」(塚田プロ)
ライ、落としどころ……きちんとチェックするから寄せることができる!(塚田プロ)
「まずは、ボールのライをチェック。芝があるのか、ないのか、ラフで浮いているのか、沈んでいるのか。ライが良くなければ、『上げていくのは難しいな』と判断。できること、できないことをはっきりさせるんです。次に球筋をイメージして、落としどころを考える。頭の中だけでイメージするのは難しいですから、下手投げでボールを放るような動きをしてみて、『ピンの近くに高い球で落とそう』『エッジの先に落として、ピンまで転がし多めの球でいこう』といった弾道イメージを出してみる。で、どのクラブなら、この弾道が打てるのか、を考える。これで、初めてアドレスに入っていけるのです」(塚田プロ)
ステップ① 【ライの見極め】できること、できないことをはっきりさせる
ステップ② 【弾道イメージ】どんな高さで、どこに落として、どうピンに向かうかイメージ
ステップ③ 【番手選び】弾道をイメージすることで初めて使用番手が決まる
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塚田プロの考え方がわかっていただけたと思う。塚田プロのワザや久保プロの考え方、ワザについては2024年4月30日号「週刊ゴルフダイジェスト」かMyゴルフダイジェストで是非確認を!
PHOTO/Tadashi Anezaki、日本プロゴルフ協会(優勝写真)
THANKS/カレドニアンGC、高根CC