なぜアマチュアのアプローチは寄らないのか? 2024年4月30日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、その理由をアプローチの技術に定評のあるベテランの久保勝美プロと塚田好宜プロに教えてもらっている。うまく寄せるためには、技術以上に大切なことがあるようだ。「みんゴル」では、その“大切なこと”を掲載!
画像: 2023年シニアツアーで2勝

2023年シニアツアーで2勝

塚田 好宣

シニアツアー「トラストグループカップ」「コスモヘルスカップ」で昨年2勝を挙げた。2021年の「全英シニアオープン」では8位。今年のレギュラーツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」にも出場した54歳

画像: 60歳でコマツオープン優勝

60歳でコマツオープン優勝

久保 勝美

昨年、シニアツアーの「コマツオープン」で優勝。60歳以上の選手が出場する「関東プログランドシニア」「日本プログランドシニア」も制した。所属の高根CCでアマチュアのラウンドレッスンも行う61歳

「アプローチが上手な人は打ち方がうまいんじゃない。状況判断がうまいんです」

なぜプロはうまく寄せられて、アマチュアは寄せられないのか? 40ヤード以内について両プロはこう語る。

どんな状況でもSW1本でどうにかしようとする人って多いんですよね(久保プロ)

「アプローチで一番大切なのは打ち方より状況判断。まず、ボールのライをチェックして、『このライからだったら、こんな球で、グリーンのあそこに落として、ピンまで転がしていこう』とイメージすることが大事です。でも、アプローチがうまくない人は、ライが良くても悪くてもSWを握って、どんな状況でも同じような打ち方をしようとする。これでは、うまく寄せられないですよね」(久保プロ)

方向を意識するだけで、球の高さイメージを持つ人は少ないんです(塚田プロ)

「まずボールがあるライをチェックして、上げられるのか、上げられないのかを判断。それから、どんな球で、どう寄せていくのか、をイメージする。寄せるには、この弾道イメージが肝心なんです。球の高さを意識しないで、ピンへの方向や距離だけを考えているアマチュアの人が多い。高さも含めた弾道イメージがなければ、使うクラブも打ち方も、本当は決まらないはずですよね」(塚田プロ)

画像: 「ピンまでの方向や距離だけを考えて、どんな高さの球で、どこに落としていくのか、という肝心な部分を考えないアマチュアの人って多いんですよね」

「ピンまでの方向や距離だけを考えて、どんな高さの球で、どこに落としていくのか、という肝心な部分を考えないアマチュアの人って多いんですよね」

画像: 「ライが悪い状況なのに、SWで大きく振って、ザックリして『オレってヘタだな~』なんて嘆いているアマチュアの人、よく見かけます(笑)。打ち方でなく状況判断の「ピンまでの方向や距 ミスなんです」

「ライが悪い状況なのに、SWで大きく振って、ザックリして『オレってヘタだな~』なんて嘆いているアマチュアの人、よく見かけます(笑)。打ち方でなく状況判断の「ピンまでの方向や距 ミスなんです」

ライ、落としどころ……きちんとチェックするから寄せることができる!(塚田プロ)

「まずは、ボールのライをチェック。芝があるのか、ないのか、ラフで浮いているのか、沈んでいるのか。ライが良くなければ、『上げていくのは難しいな』と判断。できること、できないことをはっきりさせるんです。次に球筋をイメージして、落としどころを考える。頭の中だけでイメージするのは難しいですから、下手投げでボールを放るような動きをしてみて、『ピンの近くに高い球で落とそう』『エッジの先に落として、ピンまで転がし多めの球でいこう』といった弾道イメージを出してみる。で、どのクラブなら、この弾道が打てるのか、を考える。これで、初めてアドレスに入っていけるのです」(塚田プロ)

ステップ① 【ライの見極め】できること、できないことをはっきりさせる

画像1: ベテランプロに教わる40ヤード以内のアプローチ! 重要なのは打ち方よりも「状況判断」と「弾道を想像する力」だった!?

ステップ② 【弾道イメージ】どんな高さで、どこに落として、どうピンに向かうかイメージ 

画像2: ベテランプロに教わる40ヤード以内のアプローチ! 重要なのは打ち方よりも「状況判断」と「弾道を想像する力」だった!?

ステップ③ 【番手選び】弾道をイメージすることで初めて使用番手が決まる

画像3: ベテランプロに教わる40ヤード以内のアプローチ! 重要なのは打ち方よりも「状況判断」と「弾道を想像する力」だった!?

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塚田プロの考え方がわかっていただけたと思う。塚田プロのワザや久保プロの考え方、ワザについては2024年4月30日号「週刊ゴルフダイジェスト」かMyゴルフダイジェストで是非確認を!

PHOTO/Tadashi Anezaki、日本プロゴルフ協会(優勝写真)
THANKS/カレドニアンGC、高根CC

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