※トーナメント17番Hは通常営業では16番H
右の崖下はデッドゾーン
昨年の平均スコアは3.4148と多くの選手がボギー以上を叩きやすく、さまざまなドラマを生んできたのが17番ホール。
打ち上げの砲台グリーンで少しでもショットが弱いと崖下、大きすぎると返しが左足下がりの下り傾斜など、パーを拾うには最低でもグリーン上に留めておきたいホール。予選最終日となった本日のピンポジは中央の左寄りで風は左からのフォロー。ただでさえ難しいロケーションに“風”のいたずらが加わることで昨年同様かなり難易度の高いホールとなった。
計測結果は39名中、バーディが3名、パーが21名、ボギーが14名、ダボが1名。パーより少ない打数の好結果を残した選手はピンより右サイドのグリーンにキャリーし、グリーンやや奥に止めている選手が多かったのに対して、ボギー以上を叩いてしまった選手は距離が足りず崖下へ落ちたり、右奥へ突っ込みすぎる傾向があった。いかに風に対するマネジメントの正確さ、そしてそのマネジメントに対して正確に打てるショット力を持ち合わせているかが試されるホールだった。
今日の風ならドローは風にぶつけ、フェードは風に乗せる
惜しくもバーディを逃したものの、ティーショットをピンハイの右サイドにつけ、計測した選手のなかで1番“ストレスフリー”でパーを取ったのは藤田かれん。どのようなイメージで攻めていたのかを試合後に聞いてみた。
「絶対にやりたくないのはショートして右の崖下に落ちてしまうこと。なので持ち球のフェードで左からのフォローに乗せてピンの中央へキャリーできればいいかなというイメージで打ちました。そうすることで左へのミスは消せますし、フォローの風に乗ってくれるので右の崖下へのミスも消せるんです。明日も風が同じ方向で吹いてくれれば攻めやすいんですけどね……」(藤田)
今日は海からの南風(左から右へのフォロー)だったが、「北風(右から左へのフォロー)や東風(完全なるフォロー)となった場合、パーを死守する難しさが格段に上がる」と藤田かれんのキャディ・潟手陽介さんは言う。
明日の優勝争いのカギとなる17番、風と選手たちの攻め方に注目してみよう!
撮影/岡沢裕行