今年で3回目を迎えるジュニア大会「ザ・ロイヤル ジュニア」。8007ヤード、パー72で争われる男子は国内27名、アジア太平洋地域20名の合計47名、7003ヤード、パー72で競い合う女子は国内28名、アジア太平洋地域19名の同じく47名が優勝を目指した。男子は昨年2位の丸尾怜央(れお)が見事リベンジを果たし、女子は初出場の齋藤愛桜(あいさ)が優勝した。
画像: 左:昨年2位のリベンジを果たした丸尾怜央 右:初出場・初優勝を果たした齋藤愛桜

左:昨年2位のリベンジを果たした丸尾怜央 右:初出場・初優勝を果たした齋藤愛桜

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R&Aの賛同を得た2022年にザ・ロイヤル ゴルフクラブで第1回大会を開催した「ザ・ロイヤル ジュニア」。2023年からはアジア太平洋ゴルフ連盟の協力を得るなど、年を追うごとに規模が拡大。出場者は「ザ・ロイヤル ジュニア実行委員会が認めるジュニア選手」で、マスターズのような招待制を採用している。過去の出場選手には馬場咲希、菅楓華などプロになった選手も多く、ジュニア大会としてはトップレベルといっていいだろう。大会のレベルが高い理由には、男子の優勝者は全英アマチュアの、女子の優勝者には全英女子アマチュアと翌年のアジアパシフィック女子アマチュアの出場資格が与えられることが挙げられ、まさに“世界に直結する大会”と言える。

男子の優勝は宮崎の日章学園3年生の丸尾怜央。23年のJGTOレギュラーツアーのSansan KBCオーガスタでローアマに輝き、高校では今年から副キャプテンに任命された期待のジュニア。首位タイでスタートした最終日に危なげないプレーを見せ、終わってみれば2位以下に3打差をつける快勝。なお、丸尾は昨年も最終日首位スタートで、パープレーで回ったものの、優勝した選手が3アンダーで回り、1打差の2位に終わるという悔しい思いをしただけに、この優勝に対する喜びもひとしお。

画像: 最終ホールをパーで締め、見事優勝を果たした丸尾怜央

最終ホールをパーで締め、見事優勝を果たした丸尾怜央

ラウンド後にインタビューすると、「怜央(れお)という名前は父がタイガー・ウッズが好きで、タイガーという名前を付けたかったらしいのですが、祖父が反対したらしく(笑)。それでタイガーよりも強いライオン(レオ)になったとか。昨年に比べてグリーンが硬く、スピードも速くて難しかったですが、60度のウェッジを駆使して何とかスコアをまとめました。前半で2位以下と結構差がついたので、無理をしないゴルフを心がけて、結果的に3打差で勝てたのは良かったです」。大人顔負けのマネジメントで見事勝利した丸尾に好きな食べ物を聞くと「インドカレーの甘口です(笑)」と、ここはジュニアらしい回答。全英アマへは「世界との差がわかると思うし、世界で勝てる自分の武器があると思うので、それを探したいです」と話していた。

一方、女子は残り3ホールになった段階で、2打差に4人がひしめく大混戦に。最終組でラウンドした宇都宮文星女子3年齋藤愛桜(あいさ)が17番(パー3)のティーショットをグリーン左手前のバンカーに入れたものの、5メートルほどの難しいラインのパーパットを見事に沈め、耐えて2打差で最終ホールへ。18番のティーショットはラフに入ったものの、アイアンで見事パーオン。4メートルほどのバーディパットを決め切り、優勝を決めた。

画像: 母親と優勝の喜びをかみしめる齋藤愛桜

母親と優勝の喜びをかみしめる齋藤愛桜

「ゴルフは小6のときにプロキャディをしている父(齋藤優希・丸山茂樹や申ジエのキャディで有名)の影響で初めました。大会ではいつも優勝、優勝と前のめりになって、そのプレッシャーから勝ちきれなかったので、この大会前に家族とは『優勝を狙い過ぎず、いつもどおりのプレーをしよう』と話して、それが出来たことが優勝に繋がったのだと思います。優勝を意識したのは17番のパーパットを決めたときくらい。とはいえ、最後まで平常心でプレーできたのが良かったです。こんな大きな大会で優勝できたのは出来すぎだと思いますが、嬉しいです! イギリスのコースは寒いイメージがありますが、それよりもはじめての海外なので、まずはパスポートを早く取りに行きます(笑)」

海外のトップアマチュアが出場する試合への道が開いた2人の今後に注目だ!

PHOTO/Tadashi Anezaki

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