その記録とは、マイルス・ラッセルさんが15歳5カ月と18日で、同ツアーの史上最年少となる予選通過を果たしたこと。スコアは68-66だった。
そして決勝ラウンドを70-66で回り、同大会で20位タイに入ったことから、翌週に開催される「ベリテックスバンク選手権」の出場権も自力で獲得。さらに米ジュニア・ゴルフ協会のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選出。これはタイガー・ウッズの記録を10カ月上回る快挙となる。
ホールアウトするまで記録については知らなかったというラッセルさんは大会終了後、「言葉がないよ。目標は予選を通過することだった。プロの試合でプレーしたいと常に思っていた。そしてそのチャンスを得ることができ、実際にプレーするというのだから、すごいことだと思っていた。そのうえで最年少記録を作ったのだからクールだね」と喜びを語った。
もっともコーンフェリーツアーでは最年少記録だが、PGAツアーではさらに上がいる。13年のマスターズでは、中国の14歳のグァン・ティンランさんが73-75の4オーバーで予選通過を果たしているのだ。
とはいえ4日間すべてをアンダーパーでラウンドしたラッセルさんの実力は誰も認めるところ。なんと、彼はアマチュアながらテーラーメイドと”NIF契約”を結んだのだ。約2年半前にアマチュアスポーツにも認められた「名前(N)、イメージ(I)、肖像権(F)の契約」。この契約に際しテーラーメイドは、「彼が私たちを選んでくれたことに興奮している。私たちは彼のゴルファーとしての成長と彼の目標を達成するためにサポートし続ける」といった声明を出している。
ゴルフのアマチュア規定に反しない範囲でのサポートということになるのだが、メーカーが獲得を望むほどの選手ということだ。ラッセルさんがどんなゴルファーに成長するのか楽しみだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2024年5月21日号「バック9」より